活動報告

2021年度

Ⅰ 日本とアジアの伝統音楽・芸能の地域における展開に向けた事例調査と発信・共有

11月2日 (火)~5日(金)に、高知県立美術館へ視察に行ってまいりました。

高知県立美術館は、美術品展示だけでなく、立派なホールと能舞台も併設されており、国内外の様々なアーティストさんたちの公演やワークショップを長期に渡って企画開催してきた歴史があります。
日本の古典芸能や高知県の民俗芸能はもちろん、アジアと日本の融合、トランスフィールドな先駆的な企画も数多くあり、スタッフの方々から企画事業をどのように運営してきたか、などのお話しを伺ってきました。

調査中に開催された《声明の会・千年の聲 聲明コンサート「祈りの聲」》では、公演当日のみならずリハーサル の現場や公演に向けた舞台作りのプロセスも観察させていただきました。

声明公演そのものが四国遍路の地である高知という土地と非常に親和性があるからか、公演に来場されたお客さんは熱心な方が多くとても感動されており、その”親和性”こそが「地域に根ざす文化」という側面を考えるうえで大切な要素となるのではないか、などと、改めて「地域に根ざす文化」とはなにかを考えるきっかけにもなりました。

6月22日(火)~24日(木)茨城県笠間市に、民俗芸能やその活動についての調査に行ってきました。

笠間稲荷囃子、石岡囃子い組の練習をみせていただきました。そしてお囃子の成り立ちや普段の活動のほか、運営や保存会について、後継者の育成、情報発信、自治体との結びつきなど、様々な観点からインタビューを行いました。

また、かさま歴史交流館井筒屋、地域交流センターともべ「Tomoa」などの文化施設にもご協力いただき、各施設の公演の特徴、教育普及、ワークショップなど地域の人たちとの関わりについて伺ってきました。

コロナ禍で活動が制限されるなかでも息づく民俗芸能の力強さを間近で見せていただき、伝承者の皆さんへのインタビューからは、後継者の育成などの課題を抱えつつもしっかりと芸能の「幹」を守っていきたいという信念が伝わってきました。

また、そうした地元の芸能を教育という面で後押しできるような事業の展開が地域文化施設でもなされており、地域の中で芸能が定着している様子を垣間見ることができました。

Ⅱ 東京音大日本とアジアの伝統音楽・芸能のためのアートマネジメントプラットフォームの制作

伝統音楽・芸能に関する基礎的な情報、公演やアートマネジメントに係る情報の「蓄積」と「発信」、多様な閲覧者同士の「交流」を軸とした総合サイト【TCM-JAM】を制作しています。ベータ版にて 2020年度の基礎講座を再公開中です。

基礎講座の動画は「きほん」セクションで視聴できます。「伝統×現代」を軸にした各種講義により、日本とアジアの音楽・芸能について伝統の枠を超えた現代的な「公演」形態、多様な運営体制、現代的な創作・演奏例について学べます。

※著作権等により非公開の講座もあります。ご了承ください

Ⅲ「日本とアジアの伝統音楽・芸能のためのアートマネジメントハンドブック」の制作

「ハンドブック編集委員会」を立ち上げました。1年目の「伝統×伝統」、2年目の「伝統×現代」における基礎講座・実践セミナー・企画制作研修のプログラム内容、3年目の「伝統×地域」における地域の展開事例を踏まえて、「日本とアジアの伝統音楽・芸能のためのアートマネジメントハンドブック」を制作中です。

目次

第1部 伝統音楽・芸能のマネジメントの概要

1. 制作・法律・制度

2. 伝統音楽・芸能の推進と支援

第2部 多様な発信と場の広がり

1. 劇場・音楽堂からの発信

2. 地域に根ざした活動

3. あらたな創造

4. アウトリーチ・ワークショップの実践

5. 映像・動画による発信 6. 海外における伝統芸能

第3部 コーディネーターの役割、ネットワークの構築

2020年度

【TCM-JAM】にて基礎講座を再掲載

※著作権等により非公開の講座もあります。ご了承ください

「実践セミナー」と「企画制作研修」によるプロジェクト

「文化庁 大学における文化芸術推進事業」成果報告

  • 2019年度

  • 2020年度