Program

基礎講座
フィールドからまなぶための基礎講座

これまでの学術的フィールドワークの方法論について基礎的な事項を踏まえ、
企画立案のためにはどのような新たな視点・学びのための方法が求められるか、
国内外の実例を交えながら学んでいきます。

プログラムオンデマンド配信

  • 目黒流貫井囃子におけるフィールドワークの経験を通して

    講師:田邊裕子山梨学院短期大学 講師

    神奈川県川崎市出身。国立音楽大学音楽教育学科音楽教育専攻卒業、横浜国立大学大学院教育学研究科修士課程修了、東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。音楽学習と身体の関わりをテーマとして研究を進め、東京都小金井市に拠点を置く目黒流貫井囃子保存会の伝承過程の学びを事例として分析した博士論文を上梓。2021年より山梨学院短期大学保育科講師。

  • フィールドできづく、きずく ―トルコ・アレヴィーの儀礼における身体技法セマーの調査から

    講師:米山知子日本学術振興会特別研究員RPD/関西学院大学

    日本学術振興会特別研究員RPD(関西学院大学)。文化人類学、パフォーマンス研究、地域研究(トルコ)の視点から、トルコ共和国のアレヴィーと呼ばれる人々が儀礼で実践する身体動作であるセマーを研究。最近では、オーストラリアに移住したトルコ出身アレヴィーの文化実践も追う。また、インターネットと移民のパフォーマンス実践の関係にも関心を持っている。著書に『回るアレヴィーー場とパフォーマンスの人類学』(スタイルノート、2011)がある。

  • フィールドから学ぶ:ブータン民俗音楽研究をふりかえって

    講師:黒田清子金城学院大学・名古屋芸術大学 非常勤講師

    2008年中部大学大学院国際関係学研究科博士後期課程修了(博士(国際学))。文化人類学を専門に日本・アジアにおけるフィールドワークに基づいた民俗文化とその社会について研究を続けてきた。これまでの対象は民俗芸能(1998-2002岐阜県郡上八幡)伝統歌謡(2002-2015ラオス)民俗歌(2011-ブータン)現在ブータン王立大学パロ教育カレッジの研究者と伝統音楽教員養成カリキュラムの共同研究を行っている。金城学院大学・名古屋芸術大学非常勤講師。

  • 地域の過疎化状況下での民俗芸能の持続継承事例

    講師:星野紘東京文化財研究所名誉研究員

    1966年文化財保護委員会無形文化課勤務(文部技官)、68年同委員会が文化庁となり、以降同庁の主任文化財調査官、同庁付属機関の東京文化財研究所芸能部長等を勤め文部技官として主に民俗芸能の保存振興業務に携わり、2001年退職。関連著作に『世界遺産時代の村の踊り』(雄山閣2007年)、『過疎地の伝統芸能の再生を願って』(国書刊行会2012年)。新潟県生まれ。

  • 楽器改良の歴史と現状 -クルグス共和国のコムズを中心に-

    講師:ウメトバエワ・カリマン東京音楽大学 非常勤講師

    キルギス共和国ビシケク出身。キルギス国立音楽大学で民族楽器を専攻(コムズ科)。2007年東京芸術大学音楽研究科へ入学するため来日し、2010年修士課程を修了。2014年博士号取得。現在、東京音楽大学の講師。キルギスおよび民族音楽の普及活動として演奏活動を行っている。

  • 記録と発信:日本の民謡と民俗芸能を例に

    講師:島添貴美子富山大学学術研究部芸術文化学系 教授

    東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、大学院音楽研究科修了、博士(音楽学)。専門は民族音楽学。2006年より富山大学在職、2021年より現職。文化庁文化審議会専門委員、富山県文化財保護審議会委員のほか、NHKラジオ第2「音で訪ねるニッポン時空旅」解説を担当。近著に『民謡とは何か?』(音楽之友社、2021年)など。

  • アートマネジメント アイヌの音楽(に関する企画を考える)

    講師:千葉伸彦東京音楽大学非常勤講師

    神奈川県在住。トンコリ演奏家・民族音楽研究者(音楽学博士)・本学講師。1990年からアイヌの古老達の教えを受け、伝統的な歌唱法や楽器演奏法の研究を行い、多数の伝承を復元した。現代社会に適応する伝統的歌唱の学習方法の研究により東京芸術大学にて博士号を取得。ウポポイ(国立民族共生象徴空間)、札幌大学ウレㇱパクラブ、平取アイヌ文化保存会、阿寒(青年部他)、東京の学習グループなどで指導し、東京オリンピックではアイヌのパフォーマンスの音楽監督を務めた。2021年にはアイヌ音楽の伝統的な価値観を伝え残すための活動開始を宣言。著作:「阿寒のうた(ウポポ)」(2012)、「The Ashgate Research Companion to Japanese Music」(共著2008)、「木村チカマㇵのトンコリ演奏法」(2008)、「小泉文夫録音、西平ウメ演奏・解説によるトンコリ演奏法」(2007)、「西平ウメのトンコリの演奏法について」(2005)、「北海道東部に残る樺太アイヌ文化1」(共著1996)、ほか。

  • 地域と学校をつなぐ京都の六斎念仏『四つ太鼓』をきっかけに

    講師:藤田加代京都こども六斎教室連絡会顧問

    1971年大阪教育大学音楽科卒業。兵庫県と京都市立小学校を経て、京都教育大学附属桃山小学校教諭30年。副校長で定年退職。在職中に京都教育大学大学院修了。その後、京都教育大学、武庫川女子大学、立命館大学非常勤講師。在職中から文化庁伝統文化親子教室「伏見桃山こども六斎教室」主宰して20年。2009年京都市伏見区久我地域の「菱妻神社ちくさ囃子」を復活させ、京都市立神川小学校3年生地域学習で「ちくさ囃子」を毎年教えて現在に至る。最近は、京都東山高台寺において、芸能を推奨したねね様400年遠忌記念事業に組み込んでいただいて、京都こども六斎を中心にした六斎念仏奉納公演を行っている。日本民俗音楽学会会員 京都音楽家クラブ会員

  • アーティスト・イン・レジデンスと民俗芸能

    講師:坂田雄平NPO法人いわてアートサポートセンタープロデューサー

    宮古市民文化会館館長補佐・プロデューサー、岩手県文化芸術コーディネーター(県央・沿岸)、三陸国際芸術祭のディレクター、IWATE AIR/AIRのプロデューサー、(一財)地域創造の公共ホール現代ダンス活性化事業コーディネーターなどを務める。2003年より桜美林大学パフォーミングアーツ・インスティテュートにて研究所及び付属劇場を運営。07年より財団法人地域創造にて演劇・調査研究事業等を担当。12年より北九州芸術劇場にて行政領域や施設を横断する文化芸術プロジェクトなどの企画制作を行い、現職。

  • ガムランの可能性~障がい福祉現場からの新たな創造と表現~

    講師:渡辺融社会福祉法人明日へ向かって 音楽活動ディレクター

    九州大学大学院芸術工学府修士課程修了 在学中、古代の土笛と創作楽器の研究を行う。2014年よりインドネシアの打楽器ガムランを法人に導入。2016年、ガムラングループ「Go On」を結成し、障がいがある利用者の方と共に表現やコミュニケーションの可能性を見出しながら、音楽活動を行っている。香椎宮雅楽保存会、福岡ガムラン倶楽部「LOU」に所属

  • 地域で育まれた伝統の音文化 その継承危機に接して~創造は必要か?~

    講師:原田敬子作曲家、東京音楽大学作曲科准教授、「伝統の身体・創造の呼吸」代表

    「演奏家の演奏に際する内的状況」に着目、主に音楽的身振り、時間構造、音楽的テンションにおいて独自の作曲語法を追求。作品は国内外の主要な音楽祭や放送局、アンサンブル、管弦楽団やソリストの指名により委嘱を受け、演奏の国際コンクール課題曲にも選定。日本音楽コンクール第1位、安田賞、Eナカミチ賞、山口県知事賞、芥川作曲賞、中島健蔵音楽賞、尾高賞ほか。また鹿児島本土および奄美群島の独自の音文化に注目した継承活動に対して令和3年「輝く女性賞」を受賞。

  • 鼎談

    もうひとつの「日本音楽」-移民社会の音楽文化から

    登壇者:遠藤美奈・渕上ラファエル広志

    モデレーター:金城厚東京音楽大学大学院教授・東京音楽大学付属民族音楽研究所教授

    遠藤美奈/沖縄県立芸術大学 准教授
    沖縄県立芸術大学音楽学部音楽文化専攻准教授(民族音楽学)。日本からの海外移民(沖縄系移民)による沖縄芸能の実践を調査し、故郷を離れた場で営まれる芸能活動やその諸課題について研究を重ねる。また、沖縄県内の伝統芸能の保存や継承にむけた取り組みを地域と協働して取り組んでいる。共著に『沖縄芸能のダイナミズム』(七月社、2020)など。現在、沖縄県文化芸術振興審議会委員。

    渕上ラファエル広志/東京音楽大学付属民族音楽研究所特任研究員
    ブラジルのカンピーナス州立大学音楽学部でフルートを専攻した後、尺八に転向し、同大学大学院で修士号を取得。2013年、FAPESPの奨学金で日本に半年間の留学をした。2015年、日本財団より5年間の奨学金支給を受け、再来日。尺八を柿堺香、菅原久仁義の両氏に師事。2020年、東京音楽大学大学院博士後期課程にて尺八の研究で博士号を取得。現在、付属民族音楽研究所特任研究員。日本音楽集団団員。JSPN会員。

  • 座談会

    在日コリアンと音楽・芸能-京都市の民族まつりと教育をめぐって-

    登壇者:磯田三津子・陳太一・金慶子

    モデレーター:小日向英俊東京音楽大学客員教授

    磯田三津子/埼玉大学教育学部
    広島県生まれ。埼玉大学教育学部准教授。専門は、在日外国人児童生徒教育、多文化教育、音楽と社会正義。著書に『京都市の在日外国人児童生徒教育と多文化共生??在日コリアンの子どもたちをめぐる教育実践」(明石書店、2021)年、『ヒップホップ・ラップの授業づくり――「わたし」と「社会」を表現し伝えるために』(明石書店、2021年)などがある。2008年より京都・東九条マダンのプンムル(農楽)隊に参加している。

    陳太一/民族民衆文化碑ハンマダン代表、東九条マダン前実行委員長
    1968年大阪市東成区東今里出身、両親共在日韓国人2世のもと長男として生まれる。18歳の時に家族で日本に帰化する。職場の在日韓国人に対する入居拒否事件をきっかけに人権問題に関わるようになる。1993年東九条マダン立ち上げに参加、第17回から24回まで実行委員長を務める。民族打楽器に興味を持ちワークショップに参加。韓国の金徳洙サムルノリを受け継ぐ康明洙先生に師事。仕事をしながら東九条マダンプンムル隊の指導及び構成や学校公演等活動を行う。

    金慶子/京都市教育委員会 学校指導課
    金(キム)慶子(キョンジャ)在日コリアン三世、京都生まれ。京都市立養正小学校コリアみんぞく教室講師。その傍ら教育委員会主催土曜コリア教室、多文化推進プログラム指導員を務める。民族学校(朝鮮学校)で学んだ音楽、特に民族楽器が自身のアイデンティティ形成につながった経験から、朝鮮半島にルーツを持つ児童と彼らと共に生きる仲間たちの「記憶と心に残る音楽体験」を模索し取り組んでいる。。

配信期間

2022年9月~2023年2月末

受講対象

  • 文化行政・文化施設職員
  • 伝統音楽・伝統芸能団体関係者
  • 学校教育関係者
  • アートマネジメントに従事している者、またはそれを志す者

定員

なし

参加費

無料

お申し込み期限
動画視聴後、講師へ質問(メール)をしたい方
2022年 10月31日(月)まで (10月頃より講師からの回答をメールにてお送りいたします)
動画視聴のみの方(講師への質問をされない方)
2023年1月31日(火)まで
ご注意
  • 動画は配信期間内であればいつでも視聴できます。(2023年2月末まで)
  • 動画視聴方法等については、お申し込みをいただいてから追ってご連絡いたします。