職業としての指揮者が登場したのはロマン派の頃。それまでは作曲家が自ら指揮をしていましたが、しだいにオーケストラの編成が大きくなり、また、過去の作品を演奏するようになったため、作曲家以外の指揮者が必要となったのです。現在ではオーケストラの演奏技術が向上したこともあり、その役割が変化。作品の本質を見極め、オーケストラとしての解釈を統一させたり、エモーショナルな響きを吹き込んでいくような、いわば演出家や映画監督に近い存在になっています。そのために必要なのが人を動かす力。ともすればマンネリに陥りやすいクラシック音楽を指揮することで、あたかも今生まれたばかりのような喜びを表現できる。そんな指揮者が、今、求められているのです。
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本学では、高い技能をともなう指揮法の習得と、人の心を動かすことができる人間力の形成を念頭においたカリキュラムを作成。その特徴のひとつが、指揮の学生と先生が一堂に会する合同レッスンです。学生有志のオーケストラを前に指揮を行い、それに対して意見を言い合うこの授業には、特別アドヴァイザーとして、オーケストラの現役の演奏家や理工学の博士、メディア関係者なども参加。音楽に限らず、人間力などさまざまな角度からアドヴァイスを行う世界的にも珍しい取り組みです。また、年齢や職業を問わず、さまざまな人たちが指揮を学ぶ聴講生制度もあり、合同レッスンでは人生経験豊富な聴講生と現役の学生が交わることで、気づきや成長がもたらされることも期待されています。多くの人と付き合い、多様な価値観や考え方に触れ、その集合体であるオーケストラをどうやって動かしていくのかを学んでいく。合同レッスンにはそんな狙いがあるのです。ほかにも自ら選択した楽器を学ぶ楽器奏法の授業や、和声学、対位法、管弦楽法などを勉強する個人レッスンも用意。奏法や作曲に精通することで、作曲家の意図や、音の演奏効果などを自分で見つけ出す能力が身につきます。卒業後は指揮者への道を進む学生がほとんどです。
卒業に必要な単位数(2023年度入学生)
専攻(コース) | 教養科目 | 外国語科目 | 必修科目 | 選択必修 | 選択科目 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|
作曲指揮 / 指揮 | 12 | 12 | 72 | - | 28 | 124 |
専攻(コース) | 作曲指揮 / 指揮 |
---|---|
教養科目 | 12 |
外国語科目 | 12 |
必修科目 | 72 |
選択必修 | - |
選択科目 | 28 |
計 | 124 |
成績評価について
東京音楽大学では、2019年度入学生より、新しい成績評価制度(GPA制度)を導入しています。
2019年度生以降
点数 | 評語 | 判定 |
---|---|---|
90〜100点 | A+ | 合格 |
80〜89点 | A | 合格 |
70〜79点 | B | 合格 |
60〜69点 | C | 合格 |
単位認定された科目及び 合格と認められた科目の評価 |
P | 合格 |
59点以下 | F | 不合格 |
評価外 | X | 不合格 |
*学則第15条の2及び3により単位認定された授業科目の評価は「認」とする。
2018年度生以前
点数 | 評語 | 判定 |
---|---|---|
90〜100点 | 秀 | 合格 |
80〜89点 | 優 | 合格 |
70〜79点 | 良 | 合格 |
60〜69点 | 可 | 合格 |
単位認定された科目及び 合格と認められた科目の評価 |
認 | 合格 |
59点以下 | 不可 | 不合格 |
評価外 | 外 | 不合格 |
GPA (Grade Point Average) 制度
(趣旨)
第1条 この要項は、東京音楽大学(以下「本学」という。)音楽学部における Grade Point Average(以下「GPA」という。)制度の運用について必要な事項を定める。
(GPAの定義)
第2条 GPAとは、履修した科目ごとの5段階評価を4から0までの点数 Grade Point(以下「GP」という。)に置き換えたうえで、履修した科目1単位あたりの成績平均値を求めたものをいう。
(GPA制度の目的)
第3条 学修の量(単位)と質(成績評価)を総合した成績制度を導入することによって、学習の到達度を明確にし、学生が自らの学習目標を設定しやすくするとともに、国際的な成績基準に対応することを目的とする。
(成績評価及びGPA)
第4条 成績評価及びGPは、表のとおりとする。
点数 | 評語 | 判定 | GP | |
---|---|---|---|---|
2019年度 入学生 以降 |
2018年度 入学生 以前 |
|||
90〜100点 | A+ | 秀 | 合格 | 4 |
80〜89点 | A | 優 | 合格 | 3 |
70〜79点 | B | 良 | 合格 | 2 |
60〜69点 | C | 可 | 合格 | 1 |
単位認定された科目及び 合格と認められた科目の評価 |
P | 認 | 合格 | - |
59点以下 | F | 不可 | 不合格 | 0 |
評価外 | X | 外 | 不合格 | 0 |
GPAの種類と算出方法
第5条 GPAは、「年度GPA」「累積GPA」に区分し、次の各号の定める方法により算出する。算出された数値の小数点第3位以下は切り捨てる。
1.当該年度のGPAの計算式
(全期間の「秀/A+」の単位数×4+「優/A」の単位数×3+「良/B」の単位数×2+「可/C」の単位数×1) / 当該年度の総履修登録単位数
2.累積GPAの計算式
(全期間の「秀/A+」の単位数×4+「優/A」の単位数×3+「良/B」の単位数×2+「可/C」の単位数×1) / 全期間の総履修登録単位数
GPA非対象科目
第6条 次の各号に挙げる授業科目はGPAの対象とはしない。
1.卒業要件に算入しない教職に関する科目
2.卒業要件に算入しない特別実技科目
3.成績評価が「認定/P」と付く科目
4.所定の期間に履修登録取り消し手続きをした科目
(GPAの通知)
第7条 各学期の成績通知においては、累積GPAを記載するものとする。
(GPA証明書)
第8条 本人の申請により、GPA証明書を発行する。
2前項に関して必要な事項は別に定める。
附則
この要項は、平成27年4月1日から実施し、平成27年度入学生から適用する。
ディプロマポリシー
様々な音楽シーンに必要とされる指揮の高度な技術力と、感性豊かな表現力を修得していること。
楽器や声に関する幅広い知識と、それらの演奏技術に関する基礎的知識を持っていること。
完成度の高い演奏を目指す強い信念を有し、どんな状況の中でも自己を失わず、柔軟かつ冷静に対処できる判断力を持っていること。
創造力に満ちたリーダーとなる努力が続けられること。
カリキュラムポリシー
カリキュラムの目的
カリキュラムの構成
アドミッションポリシー
指揮者としての将来像を明確に描き、リーダーとして活躍できるように努力する覚悟を持っている人材を求めます。そのために、高いレベルの音楽基礎能力と、コミュニケーション能力が必要です。