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「中目黒・代官山キャンパス」開校・創立111周年記念式典及び記念行事を開催しました

東京音楽大学「中目黒・代官山キャンパス」開校・創立111周年記念式典
野島稔学長 式辞全文
2019年5月18日(土)

 
本日は中目黒・代官山キャンパス開校並びに創立111周年記念式典を挙行できますこと、深く感謝いたします。本学は昨年創立111周年を迎えました。その節目となるプロジェクト、中心となるプロジェクトが、この中目黒・代官山キャンパスの開校でございました。都内有数の活力と魅力にあふれた中目黒と代官山を結ぶこの地に立つ新キャンパス。ここで学生たちにはぜひ若い感性の翼をいっぱいに広げて、自らを磨き上げて、ここから世界へと力強く羽ばたいていってほしいと願っております。
私ども東京音楽大学では常に「これからの音楽大学のあるべき姿」について、各専攻の先生方、職員も交え議論を重ね、討論を進めております。

音楽の学びとはそもそもどうあるべきなのか、また音楽を学ぶ学生にとっての教養教育、これはどういうものが理想なのか。そして私たちが大変大事に思っているアンサンブル、室内楽。人と一緒になってひとつの音楽の世界をつくり上げていく、このプロセスで音楽のエッセンスである音による人とのコミュニケーション。これを学んでいくアンサンブル。その教育のあり方。これらはみんな大変に難しい問題ですが、私たちは粘り強く、腰を据えてそれぞれの問題に取り組んでおります。

このところ、折に触れ、在学生たちによる入学式の祝辞、あるいはそれに応える新入生の答辞などでよく聞かれることがあります。それは音楽をとおして、人間として成長したい、音楽を学ぶことによって自分を高めたい、こういう言葉が頻繁に聞かれるようになりました。これは言葉の上だけでなく、今学生たちはこれを本当に渇望している。音楽での学びをとおして、自己の内面を充実させたいと真剣に考えていて、このような学びに飢えているのではないかと私は常々感じております。

本学はこの一月に東京音楽大学ビジョンを策定いたしました。ビジョンの最初の目標として「全学をあげた先進的な活動により、音楽文化の新たな地平を拓きます」と、このような一文を掲げました。

本学は常に学生の側に立ち、この底知れぬ可能性を秘めた人の心を自由に解き放つ音楽、この音楽の学びの新たな地平を開拓すべく、これからも努力を続けていきたいと思います。

最後になりましたが、本日ここにご臨席賜りました皆さまに、本学に今後もご支援・ご指導を賜りますようお願い申し上げるとともに、皆さまのご健勝をお祈りしまして、私の式辞とさせていただきます。