2024.03.07
3月3日ひな祭りは朝から気持ちのよい春晴れ。羽田空港5F展望デッキには、小さいお子さまから高校生、年配のご夫婦まで、大勢のお客さまが集まった。皆が熱い視線を送っていたのは、下野竜也特任教授が指揮する「Sky Winds 吹奏楽の旅へ in 羽田」特別演奏会。演奏は、吹奏楽アカデミー専攻の学生と講師陣だ。
ガラス窓越しには青空が一面に広がり、飛行機が気分よさそうに飛び立ってゆく。ヴィヴァ・ムジカにはじまり、バッハ、ナイルの守り、コンサート・マーチ「テイク・オフⅡ」、本専攻特任教授でもある星出尚志先生の書下ろし「うれしいひなまつり」、「ジブリ・メドレー」・・・締めは、お馴染みの米米CLUB「浪漫飛行」でアンコールもお届け。空にまつわる曲の数々をノリよく演奏しきった学生たちは、みな晴ればれとした笑顔を浮かべた。
「素敵な場所でみんなで楽しく演奏できたことがとても幸せで、吹奏楽アカデミー専攻のさらなる次へのステップになる日だったと思います」と下野先生が振り返る。
吹奏楽は、演奏場所を選ばず、曲もクラシックのみならずリズミカルなマーチから軽やかなポップスまで扱う。開設から5年を迎えた吹奏楽アカデミー専攻の吹奏楽団は、数十名の元気な学生が在籍。彼らのほとばしる若いパワーが今後どんなアッパシオナートな可能性を見せてくれるのか、目が離せない。
▮ 出演学生コメント
藤本 知子 サクソフォーン4年
羽田空港で演奏という貴重な経験をさせていただいてとてもよかったです。お客さまも近くて、皆さんの笑顔がすごくよく見えたので、緊張が和らぎました。
高橋 遥 打楽器4年
あらためて感じたのは、ホールでの演奏会と違って、こうした出張演奏は、お客さまとの距離がとにかく近くて反応がすごくわかりやすいこと。子どもたちの「楽しいな」という感情がダイレクトに伝わってきて、演者としても演奏していてすごく楽しいし満足です。自分はコロナ禍での入学であまり演奏会もなかったのですが、やっと暗いところから一転してこうして明るいところでみんなで素敵な演奏会ができるようになって、がんばってきて本当によかった!と思います。
▮ 指導教員コメント
下野 竜也特任教授
30年指揮してきて、「浪漫飛行」が一番むずかしかったです(笑)。仕事柄毎週のように羽田空港に来ているのですが、5F展望デッキに来たのも演奏したのも今日がはじめて。学校での授業も大事ですが、こうしてお客さまの前で演奏することが一番最高の授業です。素敵な場所でみんなで楽しく演奏できたことがとても幸せでしたし、吹奏楽アカデミー専攻のさらなるステップアップになる日だったと思います。
小串 俊寿教授
今日は学生にとってすばらしい経験だったと思います。お天気もよく、ひな祭りに羽田空港で下野先生の指揮で演奏できて最高ですね!また新しい貴重な1ページになったと思います。心から感謝しています。
中橋 愛生教授
たくさんのお客さまに来ていただけたのがまずとてもうれしかったです。吹奏楽というのはこういう環境で演奏することが多いので、学生にとってとてもいい経験になったと思います。お客さまにもこれをきっかけに音楽に関心をもっていただけたらうれしいです。
久保 昌一特任教授
演奏もよかったし、4年生は今日が最後なのですごく心がこもっていてみんな一生懸命いい演奏をしてくれたと思います。お客さまも1回目も2回目も立ち見が出るほどの大盛況で、学生にとっていい思い出になりました。僕は羽田空港で演奏したことがないので、羨ましいです!
「Sky Winds 吹奏楽の旅へ in 羽田」プログラム
▮ 日時:2024年3月3日(日)13:00開演/15:00開演(2回公演)
▮ 場所:羽田空港 第2ターミナル 5F 屋内展望フロア「FLIGHT DECK TOKYO」
▮ 演奏:東京音楽大学吹奏楽アカデミー専攻学生・教員 / 指揮:東京音楽大学特任教授 下野竜也
▮ プログラム:ヴィヴァ・ムジカ!:A.リード
主よ、人の望みの喜びよ:J.S.バッハ、A.リード編曲
ナイルの守り:K.J.アルフォード
コンサート・マーチ「テイク・オフⅡ」:建部知弘
うれしいひなまつり:星出尚志編曲(初演)
ジブリ・メドレー【空編】:三浦秀秋編曲
浪漫飛行:米米CLUB、星出尚志編曲
吹奏楽アカデミー専攻について
東京音楽大学吹奏楽アカデミー専攻は、これからの時代の吹奏楽界を担う優れた人材を多様な分野に輩出すべく2019年に創設された。楽器演奏に留まらず吹奏楽に関するあらゆる技術・知識を修得する授業を展開し、多方面から高い関心を集めている。専攻の吹奏楽団は、学生と教員が共に演奏するのが特徴で、年2回の定期演奏会をはじめ、楽器別による公演も行い好評を博している。
(広報課)
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