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【2019年度交換留学生 対談】

2019年度交換留学生 対談

Tomas Aaron Viljasalo(トマス アーロン ビルヤサロ)さん

Wanjun Lu(ワンジュン ル) さん

 

■ 出身大学の紹介

 

(トマスさん)
 フィンランドのシベリウス・アカデミーから来たトマス・ビルヤサロです。シベリウス・アカデミーはフィンランドで唯一の音楽大学で、たくさんの学生が在籍していてさまざまな専攻があります。僕の専攻は音楽教育です。なので学べる楽器はたくさん。クラシックピアノ以外にも、ジャズピアノやブルースピアノなども習っています。東京音楽大学では、ピアノ以外に、ジャズセッションも受けています。

 


シベリウス・アカデミー(フィンランド)から来たTomas Aaron Viljasalo(トマス アーロン ビルヤサロ)さん

 

(ワンさん)
 スペインのリセウ高等音楽院から来たワンジュン・ルです。専攻はピアノです。リセウ高等音楽院は180年を超える歴史のある学校ですが、10年ほど前にバルセロナ旧市街の中心部に新しいキャンパスを開校しています。ピアノやヴァイオリン、声楽などクラシック音楽を学ぶ学生が多い。ロシアやヨーロッパ各国からたくさんの学生が来ていますが、日本人は私が知っている限りひとりもいません。日本人学生にもぜひ学びに来てほしい。

 


リセウ高等音楽院(スペイン)から来たWanjun Lu(ワンジュン ル) さん

 

■ TCMのいいところ

 

(トマスさん)
 先生たちのレッスンがすばらしい。中目黒・代官山キャンパスも池袋キャンパスも、練習するのにとてもいい環境ですね。池袋にはA館B館J館K館など校舎がたくさんあります。中目黒・代官山キャンパスも広くて、僕が行ったことのある他のどの大学よりも教室や練習室が多いような気がします。しかも、中目黒・代官山キャンパスって本当にびっくりするほどおしゃれ。
(ワンさん)
 そう思う。ここの先生たちは本当にすばらしいしレベルが高いと思います。学生のレベルも本当に高くて、オーケストラもソロ演奏も上手。中目黒・代官山キャンパスは建物も新しいし、ピアノも新しい。両キャンパスともにたくさんの教室と練習室があって、とても気にいっています。
(トマスさん)
 あと、ワンさんはピアノを何人の先生から習っているの?
(ワンさん)
 2人。
(トマスさん)
 それもすごいよね。ほら、ヨーロッパでは通常1人の先生からしか習えないでしょう。でも、ここでは2人の先生に教えてもらえる。2つの異なる意見を聞いて練習できるから、TCMのダブルレッスン制はすごくいいと思う。
(ワンさん)
 うん。私が取っている室内楽では、ピアノを指導する先生と歌を指導する先生で2人の先生が教えてくれて、とてもよい勉強になりました。

 

■ おもしろかった授業

 

(トマスさん)
 音楽大学にしてはとてもめずらしい科目もけっこうあって、たとえば「英文学」。それぞれの理論や印象を意見交換して。交換留学生も参加できる音楽以外の授業もあるので、とてもおもしろかった。
(ワンさん)
 はい、ピアノ以外にもガムランと筝のレッスンもあるよね。ガムランについてはレッスンがあること自体知らなかったので期待していなかったけど、やってみてすごくよかった。ヨーロッパにはない、すごく充実した授業で、いい経験ができました。筝は、内藤先生が週2回も教えてくださり、たくさん学べました。
(トマスさん)
 はい、筝のレッスンは本当にユニークです。日本の他のどこの大学でもできない学びだと思います。内藤先生から週2回もレッスンを受けられたのは本当にすばらしかった。ガムランも本当にいい。独自の合奏形式ですごくおもしろい。世界中を探してもガムランを学べる学校はそんなにないと思います。とても楽しめました。

 

■ 留学生にアドヴァイス

 

(ワンさん)
 はじめのころ、日本人の女の子はみんなすごく恥ずかしがり屋さんかなと思っていました。英語を話すことになれていないのかもしれませんが。でも、時間が経つにつれ、みんなとても親切だと思うようになりました。寮や室内楽のレッスンなどで友だちができて、時々恐縮するほど。みんなとても礼儀正しい。ヨーロッパ人とは違う……。
(トマスさん)
 そうですね。みんなとても礼儀正しい。もしかしたら、単一民族の人々と交流するのはハードルが高いと感じるのかもしれません。交換留学生が実際にここに来るまで、日本語もよくわからなくて、日本人と話したこともないからね。ここに来て、コンサートほどのものでなくて、小さいイベントのようなものかなにかをとおして接していくうちにわかってくるような。僕もたくさんの友だちができました。さきほど言った英文学の授業やガムランなどの授業は、新しい出会いができるという意味でもとてもいい。交換留学できる機会があったら、ぜひここに来てほしい。すばらしい経験ができますよ。ガムラン、筝などおもしろく習えるものがたくさん。交換留学をとおして、僕にとってよかったのは、音楽以外のことでも、新しいことにたくさん触れられたことです。それがやがて音楽にもつながっていくんでしょうけど、ものの見方が広がったと思います。
 日本人の学生にも、もし機会があったらぜひ海外留学してほしい。絶対にやるべき。本当におすすめです。……うまく表現できないけど、いろいろ考えられるけど、実際やってみると、その考えられていたことをはるかに超えるんです!
(ワンさん)
 はい、イメージするよりずっと多くのことを経験できるよね。実際海外に行って、他国の文化と自国の文化を見て、日本文化とヨーロッパ文化はまったく違うんだということに気が付きます。とてもおもしろい。
(トマスさん)
 そのとおり。それが僕がここに来た理由のひとつでもあるんです。まったく違う文化を見てみたかった。
(ワンさん)
 はい、もしかしたら私は中国の文化を知っていて、日本と似ているところがあるから、トマスさんよりその感覚がすこし弱いのかもしれないけど、それでもすごい体験ができました。
(トマスさん)
 カルチャーショックはなかった?
(ワンさん)
 ちょっとはあった。
(トマスさん)
 僕はものすごくあったよ。2つの文化が交差するのを経験するのは本当にいいことで、それを越えた時に、もっと広い視野がもてる。
 みなさん、海外に目を向けましょう!もし機会があったら、ぜひ交換留学にチャレンジしてみてください。本当におすすめですよ。

 
 

(広報課)