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2021.06.15

名誉教授称号授与レポートを掲載しました

名誉教授称号授与
2021年5月10日

 
 今年度名誉教授称号を授与されたのは、ピアノの三浦捷子先生、作曲の三枝成彰先生、および教養教育の本間睛樹先生。2021年5月10日に中目黒・代官山キャンパスにて名誉教授称号授与式が行われました。三枝、本間両先生に丸山恵一郎理事長から証書授与、武石みどり副学長から花束が贈呈されたあと、両先生がそれぞれ大学での長い年月を振りかえるごあいさつをされました。
 
 本間先生からは、池袋キャンパスJ館スタジオ前に飾ってある絵画に触れられ、「父が亡くなった際、大学から大変高額の香典をいただき、そのお返しになにがよいかいろいろ考えた結果、“プロの端くれ”の母が絵を描きました。それを完成して間もない壁にとても頑丈に飾っていただき、東日本大震災でもずれ落ちることがなかった。その母も一昨年に亡くなりましたが、皆さんが見飽きてうんざりする時まで掛けていていただけたらありがたい」と画家のお母さまが描いた絵画にまつわるエピソードについてお話しながら、感謝の言葉を述べました。
 
 本学に52年間勤められた三枝先生は、作曲「映画・放送音楽コース」の立ち上げに尽力されたことを振りかえって、「当時は、商業という名前がつくだけで”汚い”、クラシック音楽は“崇高”という風にものすごい反対にあいました。“使える学部”を創ろうと10年かかりました。今やどこの学校でも商業音楽を学べて、本学にも今年16名の新入生が入学しました。芸術は尊いけれども、生きていくための職業なんだという認識をもって乗り越えていかないと、音楽学校はこれからの時代を生き残ることはできません」と叱咤激励を交えてごあいさつをしました。
 
 鈴木勝利顧問(前理事長)から、「クラシック音楽の演奏家を目指すことのみを教育目標にしていては、音楽大学が発展するはずがないというのが私の信念です。クラシック音楽を基調として、豊かな素養と才能を身につけた社会人を育てること、新しい分野を開拓していくことが必要だと認識しています。名誉教授になられ、ますます自由な、未来を見据えた立場でいろいろと助言をくださいますよう心からお願いを申し上げます」と感謝の意を述べました。
 
 三浦捷子先生は当日所用により欠席されましたが、特別メッセージをいただきました。こちらよりご覧ください。
 
※ 写真は前列左から、三枝成彰名誉教授、本間睛樹名誉教授、後列左から鈴木勝利顧問(前理事長)、丸山恵一郎理事長、野島稔学長、武石みどり副学長