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奏楽堂日本歌曲コンクール第36回歌唱部門で卒業生の松浦 宗梧さんが第二位・木下記念賞(銀)を受賞しました

公益財団法人台東区芸術文化財団が主催する令和7年度奏楽堂日本歌曲コンクールにおいて、本学声楽専攻を卒業した松浦 宗梧さんが第二位・木下記念賞(銀)および最年少の本選進出者に贈られる畑中良輔賞を受賞しました。
 
奏楽堂日本歌曲コンクールは、旧東京音楽学校奏楽堂創立百周年にあたる平成2年より日本歌曲の普及と創造的発展を目的として開催されています。コンクールは「歌唱部門」と「作曲部門」が設けられ、歌唱部門は第36回を迎えました。
 
去る5月25日に行なわれた本選会には全参加者190名の中から選ばれた10名が出場し、松浦さんは『八木重吉による五つの歌』(作曲:畑中良輔)などを歌唱。その伸びやかな歌声が高い評価を受けました。
 
松浦さんはこの春、新国立劇場オペラ研修所第25期として研修を修了されました。声楽家として新たなスタートを切られた松浦さんの今後のご活躍に期待したいと思います。
(写真:ピアニスト 粟根祐人さんと)
 
 

松浦 宗梧さんからのメッセージ
普段はオペラを中心に活動していますが、日本歌曲もとても好きな分野です。学部3年生のとき、同期であり親友の作曲家 藤中聖也君(本学大学院修士課程作曲研究領域修了)が中原中也の詩に書いた曲たちを歌わせてもらったのですが、それが自分の日本歌曲の心の大きな部分を占めている気がします。その曲の中のひとつは卒業試験でも歌い、そして今回のコンクールの本選でもプログラムの最後に組み込みました。
日本人は本当に繊細な感性をもっている、と取り組んでいてつくづく感じます。特に山田耕筰をはじめ團伊玖磨など、偉大な先人を挙げればきりがありませんが、日本のクラシック音楽の黎明期を創った人々の日本語に対する感性、情緒、そして音で絹のように物語を紡いでいった技術、全てに感嘆します。詩人達が遺した行間は、時代を超えて僕たちの心へやってきます。
今回2位という賞をいただきましたが、日本語の一つひとつの言葉がもつ息吹をより深く感じられるように、これからも時間をかけて少しずつ自分の感性や歌を育んでいきたいと思います。そして、未だ見ぬ世界中のさまざまな言語の歌曲の情緒、そしてそれを母なる魂の言葉として奏でる人々にも想いを馳せています。
熱いピアニスト 粟根祐人さん(本学大学院鍵盤楽器研究領域修了)との予選から本選までの11曲、最高でした。ありがとうございました。
 

 
 
主催:公益財団法人 台東区芸術文化財団
後援:文化庁、東京都、NHK、台東区、台東区教育委員会