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卒業生メッセージ

本学を卒業し社会人として活躍されている先輩方に、大学での学びが今の仕事にどのように生かされているのか聞きました。

 

※内容はすべて取材当時のものです。
 
 
 

鈴華 ゆう子さん/アーティスト「和楽器バンド」
(ピアノ 大学卒業)

 

私の音楽を進化させる、大学時代に培った「つながり」。

東京音楽大学に入学した時、手の届くところに数多くの可能性が満ちあふれているのを感じるのと同時に、「何かをやりたい、発信したい」と切望する人の宝庫でもあることに気づきました。大学時代に出会うたくさんの人とのネットワークは、将来、必ずや大きな財産になります。私自身、「教職課程管弦楽・吹奏楽」の授業で知り合った他専攻の人たちとアンサンブルをしたり、自分の書いた曲を演奏してもらったりと仲間がどんどん増えていきました。加えて現代にはSNSという強い味方も存在します。私が所属する「和楽器バンド」のメンバーやさまざまな楽器の演奏者とも出会うことができました。これから東京音楽大学を目指す皆さんも、この人間的に肥沃な土壌で、自らの夢をかなえるネットワークを培ってください。そこでは、皆さんは決して一人ではありませんので。
 
 

山賀 恵里花さん/公立中学校教諭
(音楽教育専攻 2017年大学卒業)

 

豊富な経験をもつ先生方のアドヴァイスで視野が広がる。

中学校で学級担任と吹奏楽部の正顧問をしながら、全学年の音楽の授業を担当しています。
教員を志したのは高校の時に部活の恩師のようになりたいと思ったのがきっかけです。大学で印象深かったのは、第一線で活躍する先生方から受ける実技レッスンや授業。また教員採用試験の勉強では経験豊富な先生方のアドヴァイスで広い視野をもつことができました。特に、仲間と一緒に課題に向けて取り組む授業がとても力になったと思います。教職課程管弦楽・吹奏楽の合宿でのさまざまな体験を通じて、他専攻の友達との豊かなつながりができました。学生生活で学んだ時間をやりくりし、課題を達成する能力は今まさに現場で生きています。皆さんも東京音楽大学で広い視野をもち、音楽を演奏する喜びを子どもたちに伝える指導者を目指してほしいと思います。
 
 

田賀 浩一朗さん/公益財団法人神奈川フィルハーモニー管弦楽団 広報宣伝部
(打楽器 1997年大学卒業)

 

4年間を通じて得られることは無限大。

私が入学した打楽器科は1年から4年まで仲がよく、アンサンブルやオーケストラの授業は特に楽しみでした。もともと目指していたのがオーケストラ奏者でしたので、オーケストラの授業は、海外からの招聘演奏家によるレッスンなどがあり、非常に意義のある時間でした。ドイツをはじめヨーロッパなどで活躍する奏者の音を直接体感できたのは、大学時代最高の思い出のひとつです。東京音楽大学はさまざまなカリキュラムがあり、音楽家としてだけではなく、将来社会人として活躍するための機会を幅広く提供しています。音楽を専門的に学ぶ機会はもちろん、音楽をとおして他分野でも十分活躍できるチャンスがあるので4年間を通じて得られることは無限大です。いろいろなことに興味をもってチャレンジを続けてください。
 
 

小野 あつこさん/NHK「おかあさんといっしょ」21代目うたのおねえさん
(声楽演奏家コース 2014年大学卒業 2016年大学院修了)

 

歌に言葉をのせて、子どもたちに伝えたい。

NHK「おかあさんといっしょ」21代目うたのおねえさんとして2016年4月から番組に出演しています。東京音楽大学に入学したのは、新しいことに取り組んでいる大学という印象があったからです。声楽科では多くの先生に学ぶことができますし、先生方から手厚くご指導いただけて、自分の表現を広く深く探っていくことができました。学内にはエネルギー溢れる同級生や先輩が多く、刺激し合う毎日でした。学部卒業後は大学院に進みました。人前で歌う機会も増え、聴いている方のことを意識して歌えるようになったと思います。NHK「おかあさんといっしょ」のオーディションでは、声楽科の先生方にいただいたアドヴァイスを思い出しながら臨みました。今番組で共演している子どもたちは、発達段階にある大切な時期。そこに関わる責任を感じながらも楽しんで、テレビの前にいる日本中の子どもたちへ、歌に言葉をのせて伝えていきたいです。
 
 

片田 愛理さん/ピアニスト
(ピアノ演奏家コース・エクセレンス 2015年大学卒業)

 

音楽活動と勉強を両立する上でこれ以上の環境はない。

卒業してから渡欧し、現在はウィーン国立音楽大学の修士課程で学んでいます。
私は付属高校から入学し、7年間東京音楽大学で過ごしました。高校生から、大学の作品解釈の授業や、室内楽、ピアノ指導法など学内の先生、学外の著名な先生方の講義を聴くことができました。海外から招聘される先生方のレッスンも受講でき、また一般科目の先生方も音楽に造詣が深く、音楽活動と勉強を両立する上でこれ以上の環境はないと思いました。音楽家を志すということは、決して楽しいことだけではなく何度も壁にぶつかります。ゴールがあるのか、私にもまだわかりません。音楽家だけに限らず、何かを極めるということは職業に関係なく困難は必ずあります。しかし、一つひとつの目標に向けて努力する姿勢は必ずどこかで生かされ、自分自身を助けてくれることでしょう。
 
 

葛西 修平さん/読売日本交響楽団 トロンボーン奏者
(トロンボーン 2017年大学卒業)

 

みんなでひとつのものをつくり上げる」経験が役に立つ。

1年次にアンサンブル、2年次にオーケストラスタディ、3・4年次にオーケストラと段階を踏んで、オーケストラで演奏するのに必要なさまざまな事柄を教えていただきました。レッスンの度に自分の課題がより明確になっていきました。芸術祭では実行委員として演奏会を準備・運営したり、自主的に開く演奏会をみんなで協力して行なったり、「みんなでひとつのものをつくり上げる」という経験をたくさん積みました。自分の役割を考えて、周りと協力してひとつの音楽を創り上げることは、現在オーケストラでの仕事に非常に役に立っています。在学中のこうした経験から、人間としても成長できたのではないかと思います。4年間に見えてくることはたくさんあるので、夢や目標に向かって全力で突き進んでがんばってください。

 
 

金子 美香さん/オペラ歌手
(声楽演奏家コース 1997年大学卒業 1999年研究生修了 2001年大学院修了)

 

与えられた境遇に常に感謝し、心から誠実に向き合って学んでいく。

幼少よりピアノを習っており、最初は本校のピアノ科を受験しましたが、浪人中に歌に興味をもち、この道に進むことにしました。
大学生活では先生方に歌の技術はもちろん、音楽だけではなく、日常生活での立ち居振る舞いや、映画・芝居・美術などの芸術分野についてのお話を聞き、接する機会を多くもつことで、さまざまなことに目を向ける大切さを学ぶことができました。そしてそのことが今演奏をする上で大きな礎となっています。
皆さんがこれから歩む道のりは決して楽ではなく、たくさん越えなくてはならない壁がやってきます。その時に大事なことはやはり素直な心、そして謙虚な心をもち合わせていることだと思います。どんなに苦しい時でも諦めず、必死にもがくことが大切です。与えられた境遇に常に感謝し、心から誠実に向き合って学んでください。私自身も声楽家としてこれからもその姿勢を忘れず、よりよい音楽を求めていきたいと思っています。

 
 

武井 紗弥香さん/公立小学校教諭
(音楽教育専攻 2002年大学卒業)

 

大学4年間の経験が、教員としての基盤に。

音楽の専門的な知識・技能を身につけた教員になりたかったので、教育大学ではなく東京音楽大学の音楽教育専攻に進みました。大学での声楽やピアノの個人レッスンはもちろん「教職課程管弦楽・吹奏楽」や「伴奏法」「指揮法」は、現在、小学生を指導する時に直接役立っています。また直結していないような授業も、音楽の本質に触れることができ、教員としての基盤にもなっています。東京音楽大学は、音楽教育について専門的かつ実践的に学ぶことができるところです。また、教員を目指す学生が望めば、授業以外にも多くの時間をかけて指導してくださる先生方の熱意と愛情を実感できるところでもあります。学生の皆さんには、この理想的な環境で学び、音楽をとおして生徒を人間的に成長させられるような「プロフェッショナルな音楽の指導者」を目指してほしいと願っています。

 
 

三枝 未来さん/読売新聞東京本社 記者
(ピアノ演奏家コース 2019年大学卒業)

 

音楽を学ぶ中で身につけた、追求力と忍耐力。

読売新聞の記者として、宇都宮支局で主に事件、事故、スポーツを担当しています。東京音楽大学で過ごした4年間は毎日が刺激的でした。著名な先生方のレッスンでは、音楽を追究する楽しさと難しさを感じながら日々の練習で鍛えた忍耐力や一音一音に対する集中力、そして追求心が養えたと思います。また、大学3・4年次に履修した合唱はピアノを専攻していた私にとって、大人数でひとつの音に集中し音楽を創るはじめての経験で、プロオケと共演する本番での感動は忘れられないものになりました。専攻のほかにも幅広く一流の音楽に触れることができることも東京音楽大学の魅力だと感じます。現在の仕事は音楽と直結しませんが、大学4年間、音楽を学ぶ中で身につけた少しの失敗ではへこたれず、前進し続ける追求力や忍耐力は私の強みになっています。

 
 

塩崎 智子さん/弁護士
(ピアノ演奏家コース 2009年大学卒業)

 

音楽から学んだことは、その後の人生でも生きる。

大学卒業後は、京都大学大学院法学研究科で法律を学び、福岡の鴻和法律事務所で弁護士として働いています。東京音楽大学では、著名な演奏家や指導者の公開レッスンなど、本物の音楽を学ぶ機会が溢れていて、とても刺激的な授業の連続でした。音楽と真摯に向き合うことは決して容易なことではないのですが、日々努力を積み重ねることにより、自然と「忍耐力」が身についたように感じます。また、常に一度しかない演奏の中でベストを尽くすことによって、「集中力」が磨かれたと思います。音楽も法律も分野は違いますが、どちらもプロフェッショナルな領域です。東京音楽大学というプロフェッショナルな環境で学んだことは大きな自信となっていますし、そこで培われた「忍耐力」と「集中力」は、弁護士としてさまざまな難しい案件に取り組む上で強みになっていると思います。

 
 

木川 博史さん/NHK交響楽団 ホルン奏者
(ホルン 2007年大学卒業)

 

人間として成長できるような、大学生活を。

私は、オーケストラは室内楽の延長線上にあると思っています。オーケストラの楽員としてどのようにアンサンブルをするべきか、どのような音を出すべきかを東京音楽大学の室内楽の授業で、その基礎をみっちりと学ぶことができました。オーケストラは指揮者だけを見て演奏すればよいのではなく、他の人の音を聴き、その様子を見ながら演奏しなければなりません。そうした時に、室内楽の授業で学んだことが生きているのが実感できます。また、授業や演奏会などを通じてさまざまな人と出会い、ともに活動し、多岐にわたった経験を重ねることはとても大切なことで、音楽以外の経験が演奏に生きることが多々あるのです。これから入学する皆さんには、音楽一辺倒にならず、たくさんのことを経験、勉強し、人間として成長できるような大学生活を送ってほしいと願っています。

 
 

舟越 末さん/シカゴ交響楽団 ヴァイオリン奏者
(ヴァイオリン 1994年大学卒業)

 

具体的な目標をもち、積極的に海外を知る。

海外のオーケストラでは、自分の音楽に対する考えを躊躇なく積極的に主張することが求められます。私が在籍しているシカゴ交響楽団では、演奏者一人ひとりの個性を激しくぶつけ合いながら演奏を形作っていきます。現在の指揮者リッカルド・ムーティ氏も、「言われるまま、言われるのを待っているような演奏家には魅力が感じられない」「常に何か表現してほしい」と日頃から言っています。
音楽家を目指す方には、自分が「どんな音楽家になりたいのか」「なぜ音楽家になりたいのか」、じっくり考えてほしいです。そして学生の頃から、チャンスを逃さず積極的に海外に行き、たくさんの人に会っていろいろな文化に触れてほしい。英語ができなくとも躊躇せず臨めば、必ずなんとかなるものです。挑戦と失敗を繰り返しながら、自分のやり方を見つけることがとても大事だと思います。

 
 

清水 駿介さん/国家公務員 文部科学省
(ピアノ 2018年大学卒業)

 

「ピアノデュオ講座」で培った、洞察力・対応力・協調性。

大学の授業の中で、現在に至るまでに最も生かすことができた授業は「ピアノデュオ講座」での経験です。デュオでは相手と協力し、相手の気持ちを察して演奏しなければならないので「洞察力・対応力・協調性」といった能力が必要とされます。デュオ講座ではこのような経験を繰り返し行うことで、徐々にそれらの能力を養うことができました。そして就職活動中において、対応力が必要とされる面接や、協調性が重視されるグループワーク等で大いに生かすことができたと思っています。
また、音楽の授業だけでなく、教養科目や言語などの授業も社会に出た際に役立つとの思いから真剣に取り組んでいました。新たな発見や自分自身の可能性を見出すことができるこの東京音楽大学で、皆さん自身の演奏スキルや様々な能力を高め、夢へと突き進んでください。

 
 

金子 三勇士さん/ピアニスト
(ピアノ演奏家コース・エクセレンス 2012年大学卒業 2014年大学院修了)

 

常に自分の挑戦を応援し、見守ってくださった先生方。

現在コンサートピアニストとして国内外で公演を行っており、その視点から、日々音楽業界や国境を越えた、グローバルな活動を目指しています。
大学時代は音楽家として、人間として最も多くの刺激を得ることができた4年間でした。現代社会では、音楽のような専門的な道に進んだとしても社会的知識は欠かせません。そのため、一般科目も含め、できるだけ多くの科目を選択し、授業を聴講するよう心がけていました。プロフェッショナルの音楽家を目指す人ならば、壁にぶつかることも少なくないと思います。そんな時、後ろを振り返らず、前に進み続けることがなにより大切だと感じています。大学でお世話になった先生方はそんな自分の挑戦を常に応援し、どんな時でも見守ってくださいました。皆さんも日々自分と向き合い、多くのことを学び、挑戦し、たくさんの発見をしてください。
 
 

鈴木 玲奈さん/オペラ歌手
(声楽演奏家コース 2011年大学卒業 2013年大学院修了)

 

初心を忘れず、その先の世界を追い求めていく。

いつか私の演奏で音楽のもたらす力を感じてほしい―そんな願いを胸に、音楽の道を志しました。
演奏には奏者の心が顕著に表れるため、経験を積み、教養を深め自分を磨く。そして心が元気でいることが大切です。入学当初から今も変わらず、親身に指導してくださるすばらしい先生方と巡り会えたことは、かけがえのない財産となっています。在学中には、各領域の先生方から手厚い指導を受けられたほか、学内外の多くの演奏会では、楽しみや難しさをその度に学びました。また、短期留学の経験は海外で挑戦する第一歩となりました。こうして培った一つひとつが、今の私の音楽活動の基盤になっています。音楽の道のりは険しく時に苦しいこともありますが、何にも代えがたいすばらしいよろこびを与えてくれます。これからも初心を忘れず、その先の世界を追い求めていきたいと思います。
 
 

川瀬 賢太郎さん/神奈川フィルハーモニー管弦楽団 常任指揮者/名古屋フィルハーモニー交響楽団 正指揮者/オーケストラ・アンサンブル金沢 パーマネント・ゲストコンダクター
(指揮 2007年大学卒業)

 

人間力を鍛えるレッスンで今の指揮者としての自分がいる。

東京音楽大学での4年間がなければ、今の私はありませんでした。指揮のレッスンは、音楽のことはもちろんですが、自分のことを理解し、社会の中でどうやって生きていくか、いわば人間力を鍛えるレッスンだったように思います。オーケストラというのは、社会の縮図のようなものだと思っています。いろんな考えをもっていて当然。中には真逆な考えをもっている人もいます。自分と考えが違うからおもしろくないと思うのか、自分と考えが違うからこそもっと知りたいと思えるのかは、大きな違いです。東京音楽大学で日々レッスンに打ち込んだからこそ、考えの違う人たちのことに興味をもてる人間になりました。そうでなければ、指揮者という職業は務まらないと思いますし、だからこそ今の私があるのかもしれません。

 
 
 

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