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【コンクール受賞者インタビューシリーズ】第23回 藤平実来さん

藤平 実来さん 

(修士1年 鍵盤楽器研究領域(ピアノ))

 

第91回日本音楽コンクール ピアノ部門 第3位

 

▮ 藤平実来さんより受賞の声

 

- 受賞した心境
 

これが“今の自分”なのかなと、素直に受け止めて今後に生かしていきたいと考えています。去年に続いて2年連続での本選会への挑戦でした。東京音楽コンクールとの両立や、予選の2週間前に新型コロナウイルスに感染してしまったりと、疲労感との闘いでしたが、できるだけのことはやってみようとチャレンジしました。広上淳一先生には指揮科合同レッスンを2回もやってくださって。支えてくださった先生方や大学、家族に感謝を伝えたいです。
本選会では、人生初のトップバッターで、まだ会場が温まっていない緊張感や日本音楽コンクール独特の雰囲気、プレッシャーを経験しました。すべてがうまくいったかと言われたらそういうわけでもありません。しかし、オペラシティでオーケストラと共演できたり、貴重な経験もできました。前向きに捉えて次のステップへ進んでいきたいと思います。

 
- 将来に向けて
 

今年は東京音楽コンクールで2位、日本音楽コンクールで3位をいただけて、次は国際コンクールに挑戦したいと思っています。「ここ数年ががんばり時だよ」と岡田敦子先生に言われているのですが、自分自身も休みたいという気持ちはあまりなく、気持ちは既に次のステップに向かっています。周囲からの応援がすごく力になっていて、これからも期待を裏切らないようにがんばっていきたいと思います。

 
- 伝えたいこと
 

私は「東京音楽大学に育てていただいた」とずっと思っています。付属高校から通って、今年で東京音楽大学歴8年目になります。東京音楽大学は設備もよく、先生方もとても熱心に丁寧にご指導してくださるので、この恵まれた環境で学べることにとても感謝しています。
大学院に入ってから師事している東誠三先生から、「自分で考える思考力を付けることが大事」だと教わり、すごく意識が変わりました。内側からにじみ出るものを演奏に反映させないといけないことを強く感じることができるようになって、本もたくさん読むようになりました。分析本や演奏の手引きなどを読み、図書館には音源もそろっているので、いろんな情報を取り込んで、精査し、それを演奏に落とし込むということを行っています。
石井克典先生から「薄い。どうしたいかがまだ伝わってこない。」とコメントをいただいて…。「自分の音楽」「自分はこう弾くんだという意思」をもっと強くもち、表現や感情など、曲の本質をまず伝えなければいけないなと、今回のコンクールで特に強く感じました。現状に満足せず、一歩一歩着実にこれからも成長していけたらと思います。

 
 
(広報課)