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4年ぶりに帰ってきた!2023年度東京音楽大学シンフォニーオーケストラ合宿~現地レポートを掲載しました

4年ぶりに帰ってきた!
2023年度東京音楽大学シンフォニーオーケストラ合宿~現地レポート

 
日時:2023年8月31日~9月3日(3泊4日)
合宿場所:長野県上水内郡信濃町 斑尾東急リゾートホテルタングラム
演奏会:癒しの森コンサート 2023 9月3日13:30開演

 
 
2020年から猛威を振るい社会に深い爪痕を残した新型コロナウィルスの5類引き下げに伴い、社会はいよいよ平時の姿を取り戻しつつある。本学においても、多くのイベントや教育プログラム、演奏会の中止や縮小が余儀なくされたが、今春から、さまざまなプログラムが順次復活している。そのひとつとして、東京音楽大学シンフォニーオーケストラ合宿がこの夏、本学と「癒しの森」協定を締結している長野県信濃町で4年ぶりに開催された。12月に開催される東京音楽大学シンフォニーオーケストラ定期演奏会に向けて夏期合宿を行い、3泊4日の集中練習を通して演奏レベルを一気に上げていく狙いだ。
 
100名を超える学生が、東京都心の学び舎を離れ、合宿地の長野県信濃町を目指してバスで大移動。見渡す限りの雄大な自然に、豊かな緑と澄み渡る空気に包まれた3泊4日。朝・昼・晩を通して仲間と音楽を語らい、音楽と向き合う。何ものにも代えがたい至福の時間で感性を豊かに研ぎ澄ましていく。
 


 

 

今年の指揮は、広上淳一指揮教授。
フレーズごと、楽器ごと、ひとつひとつに対しての細やかな指導に導かれ、オケの奏でる音色は見る見るうちに豊かになっていきます。
広上先生の指導にもますます熱がこもります。
 


 

 
■ 参加学生の声 ~ 遠井彩花さん(ヴァイオリン4年) 
2年生の頃から合宿があるかなと期待していたのですが、コロナで中止となり、今年4年生で、やっと行けることになったので来る前からすごく楽しみにしていました!みんなとの合宿生活は、何日も一緒にいることで仲が深まり、ご飯を食べながら音楽の話やオケの話をしたり、コミュニケーションをたくさん取れるから、やっぱり合宿はいいなあと感じます。すごく充実していて楽しいです!あとは、いい演奏を皆さんに届けられたらと思います。

 
■ お食事
毎日おいしいお食事♪ソリストの吉田智就さんお気に入りというローストビーフは、柔らかくてジューシー。
 

「学校よりも忙しい。でも楽しい!移動時間がないから演奏に集中できるので来年もまた来たいです」
 

「ごはんおいしいです!楽しいです!もう帰るなんてさびしい」
 

「上達した気持ちになれます!」
 
 

癒しの森コンサート 2023 9月3日13:30開演
指揮:広上淳一
ソリスト:吉田智就(ホルン)
演奏:東京音楽大学シンフォニーオーケストラ
会場:斑尾東急リゾートホテルタングラム内 

 
■ 演奏会に先立ち、鈴木文雄信濃町長、本学武石みどり副学長からご挨拶です。
 

鈴木文雄信濃町長
多くの町民の皆さまにいらしていただき、ありがとうございます。関係者の皆さまにもこの場を借りてあらためて感謝申し上げます。「癒しの森コンサート」は学生たちが町民と交流しながら一緒になって作り上げてきました。4年ぶり、久しぶりの開催で、広上淳一先生の指揮、吉田智就さんのホルン演奏ということで、大変迫力ある演奏会になると思います。伝統あるオーケストラが、この森の中で演奏します。皆さまどうぞ、心の底から、体全体で音楽を楽しんでいただきたいと思います。一生忘れられない夢のような時間を共有し、これからも東京音楽大学と新たな時代を築いていけることを願っています。
 

武石みどり副学長
学生たちは普段、東京のど真ん中で音楽を勉強しているのですが、これだけ豊かな自然に囲まれたすばらしい環境の中で音楽ができることを大変うれしく思います。充分な練習場所、おいしい食事など、ホテルの皆さま、信濃町の皆さまには大変なご尽力をいただき、感謝申し上げます。今日は、広上淳一先生の指揮で、生の音、楽器それぞれの音色で、心を込めた演奏をお届けできたらと思います。
 

 
いよいよ本番!会場いっぱいに詰め掛けた地域の皆さん、信濃町小中学校吹奏楽部の皆さんに合宿の成果を披露します。
アンコールはなんと8曲!熱気を帯びていく演奏に、鳴りやまない拍手。学生のいきいきした姿に、来場者の皆さんも目をキラキラと輝かせていました。
 

 

 

▮プログラム
G.プッチーニ/交響的奇想曲
R.グリエール/ホルン協奏曲 変ロ長調 作品91 より 第1楽章
S.ラフマニノフ/交響曲 第2番 ホ短調 作品27 より 第3楽章

【アンコール】
中野 二郎(編曲:原島 篤史)/一茶さん
R.ワーグナー/ローエングリン 第3幕への前奏曲
M.ムソルグスキー/ソロチンクスの市場より ゴパック
J.ブラームス/ハンガリー舞曲 第1番
J.ブラームス/ハンガリー舞曲 第5番
H.ベルリオーズ/ラコッツィ行進曲
J.シュトラウスⅡ/トリッチトラッチポルカ
J.シュトラウスⅡ/ポルカ「雷鳴と電光」

 
■ 司会は、学生2名が務め、曲の紹介から好きな食べ物まで、軽やかなトークで演奏会を盛り上げました。
 

 
司会:佐藤朱夏美さん(ファゴット4年)
自分たちの学年は、新型コロナの年の入学で、学校にも行けず演奏会も中止され、まさに「絶望」でした。先輩たちが続けてきた合宿をいつかいつかと心待ちにしていたのですが、今年は4年ぶりに開催することになり、本当にうれしかったです!言葉を介さずとも、楽器で、音楽でお互い会話をしているような気がしました。演奏会を重ねることでお客さまともつながっていくので、これからもぜひ続けていきたいです。
 
司会:伊佐泰一さん(ヴィオラ4年)
ごはんもおいしい、野尻湖の景色もすばらしい。心が豊かになっていくのを実感しています。ホテルの皆さまも、地域の皆さまも本当に温かくて、朝、昼、晩、練習に打ち込むことができました。お世話になった皆さまに本当に感謝です。12月5日(火)に、東京芸術劇場でシンフォニーオーケストラの定期演奏会をやります。皆さんぜひいらしてください!
 

■ 来場者の方にも感想をお聞きしました。
 
来場者(50代女性)
トロンボーンも、ホルンもすごく響きましたね!生の音楽、それもこれほど多くの楽器からこんなにたくさんの音を出す演奏会を聴く機会はなかなかないので、すごくよかったです。次は12月の東京ですね(笑)
 
来場者(60代男性)
こういう環境に身を置くとすごくリフレッシュできるね。若い人たちががんばっている姿を見てうれしくなる。これからもぜひ毎年続けてほしいし、チラシをいっぱい配って、(町民)みんなに聴きに来てほしい。
 
■ そして、終演直後の広上先生を突撃インタビュー。
 
広上淳一指揮教授
 
泰一も朱夏美も、物怖じせず立派に司会できたことがまずすごくうれしかった。娘と同じ世代の彼らですが、普通の大学生と違って、コロナ禍中は本当につらかったと思います。音楽大学に入ってくる子たちは、みんな音楽を通してコミュニケーションを取りたいんだと思います。こうやって合宿したりしながら、みんなと一緒に楽器を吹いたり、音楽で会話をしたい。それがコロナ中ずっとできなかった。気持ちもひとしおだったと思います。だから今日は、彼らにとって楽しくてしょうがなかったと思います。この後、定期演奏会も芸術祭もあります。楽しい学生生活がやっと帰ってきました。本当によかったと思います。
それから、地元の方々。普段東京に簡単に来られない皆さんがあれだけ喜んでくださる。熱心に聴いて、「ブラボー!」なんて…。地元の皆さんの喜ぶ姿を見て、みんなうれしかったと思います。私も非常に幸せな気分になりました。信濃町にすこし貢献できたかなと。皆さんにはこれからも東京音大を応援していただきたいですし、私たちもこの活動を続けていきたいですね。

 

 

 
朝から晩まで音出しできる環境を整えてくださったホテルタングラムの皆さま、会場いっぱいに詰め掛けてくださった信濃町の地域の皆さま、鈴木信濃町長をはじめ関係者の皆さま、本当にありがとうございました。
 
(広報課)