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音楽大学作曲科交流演奏会

音楽大学作曲科交流演奏会2019

 

2019年9月10日池袋キャンパス
100周年記念ホール

 
 

 台風一過の9月に行われた音楽大学作曲科交流演奏会。今年で第11回を迎えるこの催しですが、もともとは本学客員教授であった新実徳英先生が発案し、近隣の大学の教員が協力しあって始まりました。

 

 今年は東京音楽大学、国立音楽大学、昭和音楽大学の3校から出品されました。テーマは「吹奏楽の祭典」。5人の学生の個性あふれる作品発表。三大学の教授陣からのきめ細やかな講評に、作曲した学生たち、会場の聴講者たちが熱心に耳を傾けていました。

 
 

◇発表作品◇

 

・筒井 志歩(国立音楽大学、大学院2年):Negative capability
・土屋 憲靖(国立音楽大学、大学院2年):令和の吹奏楽
・相澤 圭吾(昭和音楽大学、大学2年):ウインドアンサンブルのためのディスユニティー
・尾方 凜斗(東京音楽大学、大学院2年):発光器官 インドアンサンブルのための
・佐藤 奈都(東京音楽大学、大学3年):Sonorus
(演奏順)

 

演奏: 東京音楽大学 シンフォニック ウインドアンサンブル
指揮: 外囿 祥一郎 教授

 
 

【昭和音楽大学教授 後藤 洋(作曲)】
 第11回にしてこのような大編成のアンサンブルをテーマにしたのははじめてです。今日こうやって新しい5曲を聴かせていただいて考えたことは、私たちは日本の吹奏楽がとても盛り上がっていることを知っておりますが、吹奏楽コンクールで演奏される曲だけがすばらしい吹奏楽ではありません。そういう意味で今日は吹奏楽コンクールの自由曲には選ばれないような作風の5曲が演奏され、熱心なお客様方に聴いていただけたのは、とても大事なことだと思います。

 

【国立音楽大学教授 菊池 幸夫(作曲)】
 今日は吹奏楽という編成の曲を改めて感じられた機会になりました。吹奏楽はさまざまなジャンルを演奏することができるという点で、ほんとうに懐が深い編成なんじゃないかと思います。そういうことを踏まえて今日の5曲もほんとうにいろいろなスタイルが聴けて、聴きごたえがあったと思いますし、満足感があったと思います。
 東京音楽大学さんのご英断で、こういった機会が得られましたことを、ありがたく思います。

 

【東京音楽大学准教授 中橋 愛生(作曲)】
 私は吹奏楽というものは吹奏楽である以上に音楽だと思っております。しかし世間にはまだまだ吹奏楽らしい曲に対する、ステレオタイプの思い込みがあります。そうしたなかで本日の5曲に関してはそれぞれ独創的な発想があってとても面白いと思いました。音楽大学の吹奏楽として発信していくのにすばらしい内容であったと思います。この演奏会が吹奏楽の型にはまらないものを、音楽のひとつのジャンルとして広がっていくきっかけになってくれたら、主催としてはうれしく思います。

 

【東京音楽大学教授 西村 朗(作曲)】
 先生方がおっしゃられた通り、大変充実した会になったと思います。お越しくださったみなさんも、ほんとうにありがとうございました。演奏してくださった管打楽器の学生のみなさん、大変すばらしかったです。演奏された作品一つひとつはそれぞれ特性がはっきり出ていて面白いと思いました。
 なかなかこういう交流演奏会の機会はないと思いますので、今後も長く続けていけたらと思います。

 

【東京音楽大学教授 外囿 祥一郎(ユーフォニアム・演奏会指揮)】
 半年くらい前に演奏会の指揮をすることが決まり、7月には練習をはじめました。作曲の学生にとってはピアノで作曲した音を実際の管楽器・打楽器の音量や奏法で演奏してもらった経験が、貴重な財産になったのではないでしょうか。学生たちに伝えたいのは、新作のリハーサルでは作曲家と奏者の間でのコミュニケーションがとても大切だということです。
 吹奏楽はオーケストラに比べて著名な作品が少なく、世間的な認識もまだまだ低いですが、今回の演奏会をきっかけに新しい吹奏楽曲がたくさん誕生したらと思っています。

 
 

広報課

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