2025.11.15
器楽専攻(ピアノ演奏家コース)3年
第94回日本音楽コンクール ピアノ部門第3位および三宅賞
この度、第94回日本音楽コンクール ピアノ部門において、第3位および三宅賞を受賞いたしました。
応援してくださいました皆さま、そして日頃よりご指導くださっている先生方に、心より感謝申し上げます。
大学に入学してからの学びの中で、先生方は、これまであまり弾いたことのなかった作品や、苦手意識のあった作曲家の作品を課題として与えてくださいました。
「目先のコンクールだけでなく、もっと長い目で勉強しなさい」というお言葉を、今も大切に胸に刻んでおります。
武田真理先生からは、同じ女性として大きなホールでも豊かに響かせるための体や腕の使い方、フレーズの発音などを、丁寧かつ根気強くご指導いただきました。
また、作曲家の生涯や逸話などを交えながら丁寧にお話しくださり、作品の背景や作曲家の心境をより深く理解することができました。
石井克典先生からは、ソロ曲も協奏曲も私の気付かなかった楽譜にある表現、テンポの設定を具体的に示してくださり、それにふさわしいそれぞれ違う音色選択の提案を毎日のようにしていただきました。通しの演奏を何度も聴いていただけたのは本当に有難かったです。
そのおかげで、本番の舞台では心から音楽を楽しみながら演奏することができました。
本選進出という夢が叶い、津野絢音先輩には、短期間で私のコンチェルトのオーケストラパートを譜読みして伴奏を引き受けていただき、最後まで技術面・精神面の両方で支えていただきました。
また、本番前に行き詰まっていた際には、鈴木愛美先輩が温かく声をかけてくださり、多くの経験に基づくアドバイスと励ましをいただきました。
さらに、作品解釈の時間で小川典子先生にコンチェルトの極意を、指揮の実践レッスンでは、広上淳一先生、川瀬賢太郎先生、松井慶太先生をはじめ、オーケストラの皆さまにも多大なご協力を賜りました。
多くの方々のご支援のおかげで、本選ではオーケストラの響きを全身で感じながら、幼い頃から大好きだったシューマンのコンチェルトを心を込めて演奏することができ、一生の思い出となりました。
今回の受賞はゴールではなく、新たなスタートであると感じております。
これからも一歩一歩、地道に研鑽を重ねてまいります。
そして、幼少期よりご指導くださっている地元の先生の「音楽はお芝居と同じ。風景が見えたり、人の心を動かしたりする演奏を」というお言葉を胸に、聴いてくださる方々の心に届く音楽を目指して精進してまいります。
これまで温かく支えてくださった先生方、先輩方、友人達、そして応援してくださったすべての皆さまに心より感謝申し上げます。
私も将来、人を支え、力を与えられるような大きな人間になれるよう努力してまいります。
(総務広報課)