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【新卒業生から新1年生へ ~熱いぜ、ザ・東京音大生~】第7回 福丸光詩さんを掲載しました

福丸光詩さん(作曲「芸術音楽コース」)

新卒業生から新1年生諸君へ

 

~熱いぜ、ザ・東京音大生~

 
梅雨明け待ち遠しい今日この頃ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?今回ご紹介する先輩は、そんな梅雨空をも晴らすような爽やかな風貌の福丸光詩さんです。本学の作曲「芸術音楽コース」で学び、在学中に多くの作品を学生有志に演奏してもらった福丸さんは、「作曲を学ぶ学生にとって、作品を演奏してもらえることにはレッスンを受けるだけでは知り得ない多くのことが学べる」と熱く語ってくれました。

 

第7回 福丸光詩さん(作曲「芸術音楽コース」)

【卒業後の進路】

東京音楽大学大学院

【出身高校】

作新学院高等学校

 

― 大学4年間で一番印象に残っていることはなんですか?

 

作曲を学ぶ学生にとって作品が実際の音になることは、レッスンを受けるだけでは知り得ない多くのことが学べるので、作品を発表できるように絶えずチャレンジをしました。2017年末から2018年春にかけて奨学金をいただきドイツへ短期留学した時、「アンサンブル・モデルン」という現代音楽を専門とするプロの室内合奏団のもつアカデミーの演奏会で自作品を演奏していただきました。それはもう言葉では言い表せないほど実りのあるもので、再度ドイツ留学を志すきっかけにもなりました。
 


▲ 2018年ドイツでの新作初演(右:福丸さん、左:作曲家 向井航さん)
 

― 鳥肌が立ったんでしょうね…。逆に苦労したことは?
 

大学入学時から自分には音楽(特に現代音楽)の知識が圧倒的に不足していると自覚していました。それを補おうと、足しげく図書館に通い、あらゆる書籍・楽譜を読みあさりました。今も図書館をよく利用しています。
授業やレッスンで教えてもらうこと以外にも、自分から何かを見つけて学ぶ“独習的な姿勢”にこそ学びの本質があると感じています。自分の意識で学びにいくことを貫くのは大変です。でも苦労よりも学ぶ喜びの方がはるかに大きいと感じるので、苦ではないです。

 

― “独習的な姿勢”!意識高いですね。特に有意義だった授業やレッスンは?

 

作曲のレッスンは本当に毎回貴重なものでした。私は中橋愛生先生、原田敬子先生、細川俊夫先生に指導を仰ぎました。芸術音楽の各分野で稀有な活動をされている先生方です。第一線で多忙を極める先生方に毎週レッスンをしていただけたことには、恐縮に感じつつもうれしくて仕方ありませんでした。レッスンの内容はもちろん、先生方と直接いろんな話ができたということ自体が私にとって価値のあるものでした。作曲家になるというのはどういうことかを考える時間でもありました。

 

― 幸福な時間だったんですね。そんな大先生たちに言われて心に刺さった言葉ってありますか?

 

毎週のレッスンで、先生方の指摘が全身に(そして無数に)突き刺さりました。“サボテンのどの針”を抜いても名言ぞろいなわけですが、「重要なのは音楽思想と作曲態度である」という原田先生の言葉は、作曲だけに留まらずさまざまな事柄にあてはまることだと思い、印象に残っています。

 

― 表現がリアルでよく伝わってきます。ところで東京音大の魅力はなんだと思いますか?

 

あたり前と言われればそうなのですが、やはり一流の音楽家(=先生方)が一堂に会する環境にあることだと思います。小学生の頃に練習したピアノ・テキストの作曲者が目の前で談笑している、愛聴したCDの演奏家が学食でご飯を食べている、日本の芸術音楽の発展に欠かせない大作曲家と階段ですれ違う、そんな場面に遭遇するたびに、なんと恵まれた環境にいるのだろう、と思わされます。その先生方の講義やレッスンを受講できるわけですから、最大の魅力はそこにあると確信をもって言えます。
また、東京音大は普段から専攻を越えた学生間の交流がさかんで、作曲を学ぶ学生の作品に対して、器楽や声楽専攻の学生たちはいつも前向きに、そして真剣に演奏してくれます。積極的な学生が集まっていることも東京音大の大きな魅力です。

 


▲ TCMホールでの室内オケ作品リハーサル風景

 

― 日々刺激的ですね。卒業後は大学院に進学されたとか?

 

はい、現代音楽への知見をさらに深め、自身の創作の糧を得ることを目的に、今は東京音楽大学の大学院修士課程1年(作曲研究領域)に在籍しています。そして、この秋から1年間休学をしてドイツへ留学する予定です。文部科学省の「官民協働海外留学支援制度」に東京音大の学生として参加して、留学費用を助成していただけることになり、実現しました。

 

― これまた楽しみですね。最後に後輩たちへメッセージをお願いします。

 

音大への入学を果たしたという時点で、皆さん並々ならぬ音楽への熱い想いがあるのだと思います。その灯火を消すことなく、それぞれ自分に合った道へ進めるように(あるいは切り拓けるように)準備をするのが、大学の4年間だと私は思っています。今自分がどこへ向かおうとして何をしているのか、学生生活の日々の中で意識して考えることが大切なんだと思います。
かく言う私もまだまだ先が長い身です。皆さんそれぞれのペースで焦らずにやればいいのではと思います。

 

― 温かいメッセージをありがとうございました。
『ともしび手に高く かかげてみんなで歩いて行こうよ♪』(合唱曲「ともしびを高くかかげて」作詞:岩谷時子 より引用)を口ずさみながら、今回はここまで。次回もどうぞお楽しみに。

 

(広報課)