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【卒業生インタビューシリーズ第1回】 佐竹明咲美さん

佐竹明咲美さん

フリーアナウンサー、元テレビせとうち勤務

(ピアノ演奏家コース 2014年大学卒業 高松市立高松第一高等学校卒業)

 
 

-自分の演奏で周りの人が笑顔になることを実感して

 

もともと母がピアノ講師をしており、お腹にいたころからずっと音楽に触れる環境にいたので、ピアノは必然的にはじめました。

 

音楽を本気でやろう!と思ったのは小学校4年生の時。地元のコンクールで金賞を受賞し、自分の演奏で周りの人が笑顔になるというのを実感したことがきっかけです。
高校は香川県の高松市立高松第一高等学校の音楽科へ進学します。大学を考えていたある時、東京音楽大学のパンフレットを見て、私立大学ならではの設備のよさに惹かれました。実際に高校の修学旅行などで音楽大学を何校か見学しましたが、冬期受験講習会での東京音楽大学の雰囲気が忘れられず第一志望にしました。
大学選びでもうひとつ重要だったのは先生です。地元出身で活躍している先輩に石井克典先生を勧められ、受験期は香川県から東京まで月に一回、石井先生のレッスンに通っていました。

 
 

-音楽の道か、一般就職か

 

ピアノ演奏家コースで入学し、まず驚いたのは門下生や同期の仲のよさです。私の同期はレヴェルの高い方が集まっていましたが、ぎすぎすした空気もなく和気あいあいと、チームワークのよさでお互い励ましあいながら切磋琢磨していました。

 

音楽だけにまい進していた大学3年生の時に、このまま音楽を仕事にするのか、それとも一般企業に就職をしようか悩みました。ふと昔なりたかったアナウンサーの夢を思い出し、アナウンサーを目指すことになります。実は小さな頃から両親の前で、テレビのアナウンサーの真似をよくしていたのです。

 
 

-大学で培われた音楽の経験や集中力が、アナウンサーの仕事に生かされている

 

幸い、音楽大学で培ったものが評価されたのか、テレビせとうちへ入社が決まりました。テレビせとうちではニュースのメインキャスターをはじめ、バラエティー番組も担当しました。
アナウンサーを目指すことになり、恩師の石井先生に言われたのは「東京音楽大学で学んだことは絶対に社会人になっても生かせる」という心強い言葉です。この言葉を胸に番組の収録や緊張しがちな場面で、ソロで弾いた経験を思い出すと、ほどよい緊張感のなかでうまく臨めました。また原稿を読むさいのリズムや、言葉のイントネーションを耳で聴いてすぐに声で再現できるのも音楽をやっていたおかげ。演奏で培った本番に向けて入念に準備をする集中力も役立っています。

 

テレビせとうち時代は全国区の番組への出演や、西日本豪雨のさいは岡山の被災地に取材に入らせていただき、社会人としても人間としても大きく成長する機会がたくさんありました。音大時代は関わる機会のなかった地元のJリーグチームの取材を通じ、スポーツの魅力を感じるようにもなり、この仕事をとおして知性と感性が豊かになったと思います。

 
 

-周囲に惑わされず、自分が希望する進路に進んでほしい

 

これから東京音楽大学を目指す後輩たちに伝えたいことは、受験の時は周りの評価や多数の意見に惑わされがちですが、自分が希望する進路に進むのが一番ということです。私の周りの友人のほとんどは、国公立志望でした。そういった環境のなかでも、実際に自分の足で東京音楽大学に行って、先生や学生の熱いエネルギーや雰囲気のよさを感じたことが、大学選びの大きな決め手になりました。
東京から離れた地から、受験講習会やオープンキャンパスに参加するのは交通費もかかりますが、大学に進学することは人生をかけた大きな投資です。受験生のみなさんが実際に見て感じたことは絶対に裏切らないと思います。

 
 

-これからも音大卒のアナウンサーとして

 

東京音楽大学で得た学びと4年間一緒に勉強した友人たちとの豊かなつながりは、私にとって一生の財産だと感じています。本学で得た経験を糧に、これからも音楽家と聴衆をつなぐことができる音大卒のアナウンサーとして、シーンを問わずさまざまな場面で活躍できればと思っています。

 
 
(広報課)