【 目 次 】
≫本学創立のとき、1907年のピアノ・シーン
≫オーケストラと合唱 歓喜の歌
≫学内オーディション合格者による ソロ・室内楽の饗宴Ⅰ
≫学内オーディション合格者による ソロ・室内楽の饗宴Ⅱ
≫吹奏楽のチカラ
≫吹奏楽アカデミー名曲撰~今、求められる吹奏楽とは?~
≫管弦楽の革命
≫創立115周年学内公募選出による特別企画 未来へ~想いをのせて奏でる、私の“音”~
≫声楽の魅力
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■市橋由里葉さん
ミュージック・リベラルアーツ専攻3年
(敬愛学園高等学校卒業)
この度は創立115周年特別演奏会におきまして、サントリーホールというすばらしいホールで演奏させていただき大変光栄に思います。今回の演奏会は、自身にとってブゾーニの作品とはじめて相対する機会となりました。『エレジー 4番』を探求するにつれて、彼に対してもっていたバッハの編曲の印象とは異なる、新たな一面を知ることができたと感じています。演奏を通じてその魅力を少しでもお伝えできていればうれしい限りです。
この数カ月間は音楽との向き合い方をあらためるよいきっかけとなり、実りある充実した時間を過ごすことができました。ご指導賜りました佐藤彦大先生には感謝の念が尽きません。このような貴重な機会をいただけたこと、そして聴きに来てくださった皆さまに深く御礼申し上げます。ありがとうございました!
■阿部未都さん
器楽専攻ピアノ・創作コース4年
(札幌大谷高等学校高等学校卒業)
会場まで足をお運びくださった皆さま、そして、この演奏会に私をピアニストとして抜擢してくださった方々へ感謝を申し上げます。また、多くの方に演奏やステージマナーへの前向きなご好評をいただき、大変光栄に感じております。リハーサルでは、サントリーホール大ホールにあるSteinway & Sonsのピアノ、鍵盤の「アガキ」を深く感じさせ、鍵盤を押し込む際に均一で上品な抵抗を感じさせるピアノが私に、リハーサル時の自身の演奏にはこだわりが足りなかったと感じさせてくれました。ピアノが「今のお前ならもっとこだわれるはずだ。雑念なくぶつかってこい」と言っているようにも感じました。
それがゆえに本番でリベンジする形となりました。本番では自分が求める方へとある意味即興的に音楽を演奏することに挑戦しつづけることができ、大変よい経験になりました。最高に楽しい舞台にすることができたと思います。リベンジは成功し、今もてるこだわりをすべてぶつけることができました。ホールが飛んで行く演奏音を「ファー」と美しく響かせるのを聴くことができました。このホールの音響効果は、演奏音だけでなく、観客の拍手音にも適用されるものです。舞台で聴いた鮮明な解像度の拍手音は、今でも耳に残っています。
現在の私の活動状況は、Instagramで「Miuto Abe」と検索し、検索にヒットした「piano_composition_miuto_abe」のプロフィールページを開いていただくことでチェックすることができます。これからも何卒よろしくお願いいたします。
■嘉屋翔太さん
器楽専攻ピアノ演奏家コース・エクセレンス4年
(開成高等学校卒業)
音楽に、とりわけクラシック音楽に勤しむ人間にとって、サントリーホールに自分の音を放つことは言葉に表すのが難しいほどのあこがれと感動を孕んでいます。長い歴史の中で数々の名演が繰り広げられてきた由緒あるこのホールは、日本におけるクラシック音楽文化の聖域の一つと言えるかもしれません。音楽を解き放つ悦び…舞台に立つ自分、客席にぼんやりと浮かび上がる聴衆、その日のために調律されたピアノ、すべてを包み込むホールの壁、天井…それらを想像し、肌で感じる時間は自己との対峙。
どんな本番でも変わらぬ作業が粛々と進められ、最後にすばらしいホールに後押しされる時…その研ぎ澄まされた神経にアドレナリンが混淆する時、我々は一瞬の幸福が迸るのをこの身をもって味わうのです。サントリーホールは、とりわけ聴衆が入った時、その響きのバランスは官能的であり、同時にピアノ一台の音が満遍なく会場に行き届くさまに驚嘆もします。古今東西数多の演奏家に愛されてきた所以が、身をもって理解できた気がします。
■佐川和冴さん
修士課程 器楽専攻 鍵盤楽器研究領域 (ピアノ)2年
(東京音楽大学付属高等学校卒業)
東京音楽大学の創立年である1907年に作曲された曲でのプログラムという非常に興味深い構成の演奏会でしたが、なによりサントリーホールの大ホールで演奏ができたことは非常に光栄なことで、すばらしい経験になりました。サントリーホールでピアノリサイタルという形式の演奏はよく目にしますが、何人ものピアニストが一同に舞台に上がるということは珍しいことだと思います。付属高校生から大学院生までの学生が一体となってひとつの演奏会を作り上げることができたのも東京音大ならではだと思います。
■藤平実来さん
修士課程 器楽専攻 鍵盤楽器研究領域 (ピアノ)1年
(東京音楽大学付属高等学校卒業)
この創立115周年特別演奏会という節目のコンサートに出演させていただけたことを大変光栄に思っております。普段サントリーホールのようなキャパシティのホールで演奏できることは滅多にありませんので、大変貴重な経験になりました。そして何よりアルベニスという作曲家に出会えたことが、今回一番の収穫であったと思います。不思議と自分のキャラクターに噛み合い、これからもより深く向き合っていきたいと思っています。
サントリーホールはステージ側から見るととてもアットホームで、集中して音楽に没入でき、奏でた音を客席にダイレクトに伝えることのできるすばらしいホールでした。終演後も先生方やお客さまから温かい感想をたくさんいただき、やはり音楽の醍醐味は生演奏にあるなとあらためて感じました。おそらく人生最初で最後になるであろう(笑)サントリー大ホールでの演奏は、私の人生の中ですばらしい瞬間のひとつになりました。
■金澤実李さん
修士課程 声楽専攻 オペラ研究領域2年
(愛知県立明和高等学校卒業)
オーケストラ、合唱、サントリーホール、そして広上淳一先生の指揮…!なんて贅沢な経験なのだろう?!…と、演奏会が終わった今でも感激が忘れられません。本番までにはたくさんの先生方にご指導いただき、大変勉強させていただきました。中でも、今まで何度も第九を歌ってこられた先生方のアドヴァイスはとても実践的で、たくさんの発見がありました。今回の演奏会は私にとって、本番はもちろん、それまでのプロセスも含めてすばらしい経験であり、幸せな時間であったと感じております。
■谷村香衣さん
器楽専攻弦楽器 ヴァイオリン4年
(桐朋女子高等学校卒業)
創立115周年特別演奏会に足をお運びくださった方々、関係者の皆さま、あらためましてありがとうございました。ともに音楽を学ぶ仲間たちと夢のサントリーホールで演奏させていただけたこと、第九というすばらしい作品に取り組むことができたこと、すばらしい機会に恵まれ大変幸せに思っております。オーケストラ、合唱はもちろんのこと客席にいたお客さまとも一体になり、皆さまと音楽を共有できるよろこびを体感した一生忘れられない90分間となりました。第九、そしてアンコールで演奏させていただいた尾高惇忠先生の作品『小さなコラール』『子守唄』を通して、平和への祈りが届いていますとうれしく思います。
■永森絢女さん
器楽専攻管打楽器 トロンボーン4年
(北海道遠軽高等学校卒業)
まずは115周年特別演奏会をとおして、とても貴重な体験をさせていただけたことに感謝したいです。私は1日目の「オーケストラと合唱 歓喜の歌」の公演に参加させていただきました。サントリーホールというとてもよいホールで吹けたこともそうですが、広上淳一先生をはじめ、各楽器の先生方にご多忙の中、毎週練習を見ていただけることがとても貴重な時間でした。実際にオーケストラに参加して発見することがあるとともに、今回のような大規模なオーケストラに参加することはなかなかないため、とてもよかったです。あと数カ月で卒業を迎えますが、東京音楽大学にいるからこそ経験できることをたくさん経験したいと思います。
■山田巳月さん
器楽専攻管打楽器 フルート4年
(遺愛女子高等学校卒業)
練習では、お互いにたくさん意見を交わしながら試行錯誤を繰り返し、音楽を自分たちで表現し、作り上げていくことを学びました。不安もありましたが、ご指導してくださった先生や尊敬できるメンバーのおかげで、乗り越えていくことができました。本番ではこのすばらしいホールで演奏できることに感謝しながら、自分たちの演奏を最後まで楽しむことができましたし、人生で忘れられない貴重な経験となりました。ご来場くださいました皆さま、そしてこの演奏会に携わってくださいましたすべての方々に感謝申し上げます。
■杉山真由さん
器楽専攻管打楽器 マリンバ4年
(岐阜県立加納高等学校卒業)
あこがれのブルーローズで私ができる最高の音楽をお届けするために、オーディションから全力を掛けて臨んだ期間でした。お客さまとの距離が近いブルーローズでの演奏は、呼吸・間・エネルギー・表情などを間近で感じていただけたのではないかと感じています。全専攻、学年がひとつとなって作り上げた創立115周年特別演奏会で、4年間の集大成を発揮できたことをうれしく思います。この大舞台での経験を糧にこれからも精進してまいります。
■石渡智崇さん
作曲指揮専攻 作曲「芸術音楽コース」2年
(千葉市立千葉高等学校卒業)
まず、クラリネット演奏の西川芙薫さんとピアノ演奏の竹之下聡子さん。作曲などご指導いただきました糀場富美子先生、そして今回の演奏会の企画運営に携わってくださったすべての皆さまに心より深く感謝申し上げます。特に、演奏者のお二方の高い演奏技術により、作品はより洗練され、サントリーホールという舞台でのすばらしいパフォーマンスが実現しました。お二方のご協力に重ねて深い感謝を申し上げます。サントリーホールにて自作品が演奏されることは、私のような学生にとって、大変な栄誉でありました。一方で、今回の演奏会のための準備をとおして、私自身のさまざな課題も見えてきました。それらを含めて貴重な経験であったと感じるとともに、今後はそれらの課題を解決すべく、精進したいと思っております。
■伊澤拓未さん
ミュージック・リベラルアーツ専攻4年
(静岡県立清水南高等学校卒業)
115周年という節目に、東京音大生がサントリーホールに集結するまたとない機会。そのような場で、友人や家族、先生方を含む多くのお客さまの中、演奏できたことは、かけがえのない特別な経験になりました。今自分が音楽とともに生きている毎日は、決して当たり前のことではなく、自分の志を最大限にサポートしてくれる家族、楽しくも険しい道をともに歩く、尊敬する友人たち、そして、未熟な自分をどこまでも見捨てず、指導してくださる先生方がいてこその奇跡だと思っています。今回の演奏会は、私にとって、その感謝の気持ちを伝える機会でした。
まだまだ未熟な演奏ではありましたが、温かい言葉をたくさんいただき、音楽の世界に生きる幸せを感じています。このすばらしい4年間を与えてくれたすべての方に恩返しができるよう、より一層勉強に励んでいきたいと思います。
■坂本真央さん
器楽専攻管打楽器 クラリネット4年
(高松市立高松第一高等学校卒業)
臨時練習から本番まで、大変でしたがとてもとても濃く充実した1週間でした。この115周年特別演奏会ではじめてコンサートミストレスを務めることとなり、臨時練習が始まるまでは緊張と不安でいっぱいでしたが、音楽に真摯に全力で向き合う川瀬先生の熱意溢れるご指導を受け、いつの間にか緊張も和らぎ毎日の練習が楽しみになっていました。川瀬賢太郎先生の言葉ひとつで音楽が変化して、だんだんいいものができあがっていき、形になっていくのを演奏しながら感じることができとても幸せな時間でした。奏者の皆さんともパートを越えて合わせを行い、いい演奏をしたい!という同じ方向を目指すことができて、たくさんのことを学びました。本番はとにかく楽しくて楽しくて仕方なかったです。
一緒にがんばってきた仲間たちと創り上げてきたものをサントリーホールでたくさんのお客さまに聴いていただけたこと、練習の成果を発揮できたこと、なにより演奏していてこの時間が終わってほしくないなと思ったことが心に残っています。臨時練習から本番までの時間は一生の宝物です。川瀬先生をはじめご指導くださった先生方、ともにがんばってきたたくさんの仲間たち、この演奏会に関わってくださった方々と聴いてくださった方々に厚く御礼申し上げます。幸せな時間をありがとうございました!
■奥田馨介さん
器楽専攻管打楽器 トランペット4年
(明治大学付属明治高等学校卒業)
今回115周年の記念となる公演で、サントリーホールという音楽をやっている人なら誰でも一度はあこがれるすばらしいホールで、川瀬賢太郎先生の指揮で演奏できたことを大変光栄に思います。限られた時間の中で作り上げられていく音楽に没頭しながら、リハーサル時の先生の一言一言から刺激をいただきました。本番では、程よい緊張感と高揚感の中、演奏させていただきました。また、本番に向けて多くの方が携わってくださっていることを再認識し、関わってくださったすべての方に感謝をしています。ありがとうございました。
■塚田日南子さん
吹奏楽アカデミー専攻 サクソフォーン4年
(栃木県立石橋高等学校卒業)
吹奏楽アカデミー専攻初の学外演奏会。いつかできたらいいなぁと思っていましたが、まさかこのような形でできるとは思ってもいませんでした。これもひとえに、日頃よりご指導くださる先生方をはじめ、学校関係者の皆さまのご支援とご協力があったからこそです。下野竜也先生をはじめ、講師の先生方の手厚いご指導のおかげで、吹奏楽アカデミー生一人ひとりの音楽との向き合い方がよい方向へと変わっていったと実感しております。そのような面からも、本当に貴重な経験をさせていただけました。
あこがれだったサントリーホールで、大好きなサックスを吹けて、おまけに指揮も振れて、「私はなんて幸せ者なのだろう!」と思っております。次は自分の力で同じ舞台に戻ってこれるよう、これからも前を向いてがんばっていきたいと思います。
■津﨑未佳さん
吹奏楽アカデミー専攻 トロンボーン4年
(鹿島学園高等学校卒業)
はじめて4学年がそろい、下野竜也先生の指揮で講師の先生方とサントリーホールの舞台で演奏をできたこと、本当にうれしく思います。吹奏楽ならではのさまざまなジャンルを演奏することは切り替えがむずかしい面もありましたが、そのおもしろさを聴いてくださった方々に届けることができたのではないかなと思います。本番は本当に楽しく、この場で演奏できるよろこびを噛み締めながら集中し、無事終えることができました。学生最後の年にこのようなすばらしい経験をさせていただき、心より感謝いたします。
■遠井彩花さん
器楽専攻弦楽器 ヴァイオリン3年
(錦城高等学校卒業)
私にとってはじめてのサントリーホールの大ホールで、尾高忠明先生と共演できたこと、そしてこの貴重な115周年の演奏会でコンサートミストレスを務めることができたことは本当に一生の糧であり、大切な思い出です。尾高先生はいつも私たちに丁寧に指導してくださり、弾き方はもちろんのこと、先生が感じている、それぞれの曲のイメージを時代背景とともに私たちに熱心にお話ししてくださいました。時には先生の今まで経験したおもしろいお話やこれからの私たちのためになるお話もあり、短い期間でたくさん吸収することができました。今回、ドヴォルザークの『謝肉祭』もショスタコーヴィチの『交響曲第5番』もソロがあり、私自身も本番に向けてどの弾き方がベストなのかを色々な先生からアドヴァイスをいただきながら試行錯誤して、最終的に本番で披露した姿になりました。
本番中、どちらの曲もとても楽しくて、弾いている空間そのものがとても幸せでした。サントリーホールいっぱいのお客さまからの拍手は、今もこれからもずっと心に残っております。まだまだオーケストラの勉強で足りないところはたくさんありますが、今回尾高先生が“ショスタコ第3楽章”で野島稔先生への追悼の意を込めて指揮をしていたとおっしゃっていたことから、私たち演奏者は特別な思いを誰かに伝えるということを決して忘れてはいけないなと思いました。
尾高忠明先生をはじめ、副指揮者をしてくださった茂木大輔先生、細かい指導をしてくださった諸先生方、舞台のサポートをしてくださったスタッフの方々、一緒に演奏をしたすばらしい先輩同期後輩、そして東京音楽大学に通わせてくれた両親にとても感謝しております。ありがとうございました。
■亀谷梨乃さん
器楽専攻管打楽器 オーボエ4年
(東京音楽大学付属高等学校卒業)
私は『管弦楽の革命』の公演の2曲に出演しました。とても対照的な曲だったので、各曲で求められる音をどう表現するか試行錯誤しました。特にショスタコービィチについては、時代背景を理解して、音楽の裏側まで考え、場面を自分で設定して演奏するようにしていました。練習中に尾高忠明先生がしてくださったお話や、いただいたアドヴァイスはどれも本当に心に残っています。
私たちが演奏だけに集中できたのは、裏で大変な準備や運営を進めてくださった皆さま、ご指導くださった先生方など本当にたくさんの方々のお力添えがあったからだと思います。感謝の気持ちでいっぱいです。私はもう4年生なので、今度は自分の力で機会が掴めるように、今回の経験を糧にがんばります。本当にありがとうございました。
■赤坂知香さん
器楽専攻ピアノ4年
(北鎌倉女子学園高等学校卒業)
東京音楽大学創立115周年特別演奏会 特別企画「未来へ 〜想いをのせて奏でる、私の“音”〜」を終えて本公演にご来場いただいた皆さま、関係者の皆さま、心より御礼申し上げます。企画が始まった 1 月から約 10 カ月に渡って準備を行ってきた公演となりました。終わってみるとあっという間だったこの期間、企画に対して、また運営に対して、たくさんのことを悩んで、学んで、とても貴重な経験をさせていただきました。出演者の皆さん、運営チームのメンバー、アドヴァイザーの先生方、演奏課の職員の皆さん、舞台関係のスタッフさん、本当にたくさんの方々が時間を割いてくれていることを感じた期間でもありました。企画に携わってくださったすべての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。コンセプトにある「想い」も、お届けする「音楽」も目に見えるものではないからこそ具体的にプログラムとして伝えたいことを表現するのはとてもむずかしかったです。プレゼン審査でいただいたアドヴァイスをきっかけに考えをまとめることができ、このような公演の形となりました。
音楽を学んでいて感じる、よろこび、哀しみ、楽しさ、悔しさ、葛藤、達成感、さまざまな感情をこの公演では「想い」として、たくさんの方々と共有できたのではないかと思います。この世の中にはすばらしい音楽作品に溢れていて、そんな音楽と毎日向き合える環境はどんなに幸せなことなのかと思うとともに、知らないことも多く、自身の未熟さを感じながら、一生かけて日々勉強し続けたいのが私にとっての音楽の在り方です。この経験を糧に、今後も音楽と真正面から向き合い、自分自身の演奏もコンサートの企画制作もより一層精進して参ります。この度は誠にありがとうございました。
■阿佐 遥馨さん
付属オーケストラ・アカデミー(器楽専攻管打楽器卒業/香川県立坂出高等学校音楽科卒業)
■水野 ひなさん
付属オーケストラ・アカデミー(器楽専攻管打楽器卒業/福島県立磐城高等学校卒業)
「想いをのせて奏でる、私の”音”」という演奏会のテーマのもと、私たちは「人の心に届く音楽とはなにか」というところに着眼点を置き練習に取り組みました。演奏をする上でひとりでも多くの方に元気や勇気、感動を届けたいという想いで今まで楽器を演奏してきましたが、久しぶりにたくさんの方の前で演奏できるということでその想いはメンバー全員とても強かったです。ただ演奏するのではなく本当の意味でこの想いを届け、私たちが東京音楽大学で学んできたことを演奏で出し切るために、毎回の練習でお互いが意見を出し合い楽曲のもつ魅力を最大限に出せるように練習に励みました。
演奏会当日はとても緊張しましたが、演奏後に感動して涙を流してくださった方や笑顔で楽しかったと言ってくださった方など皆さまからたくさんの反響をいただき、私たちが届けたかった想いが充分に届けられたのではないかなと思います。私たちはこの経験を誇りに、また皆さまからいただいたお言葉を宝物にしてこれからの音楽人生を歩んでいきたいと思います。
■老川鈴唄さん
声楽専攻3年
(東京音楽大学付属高等学校卒業)
まずは、本学の創立115周年特別演奏会という記念すべき演奏会に出演させていただけましたこと、大変光栄に幸せに思っております。『声楽の魅力』の演奏会では、国はイタリア・ドイツ・フランス・アメリカなど、声域はバスからソプラノまで、そして声楽の一番の特長である「声=それぞれの、世界に一つしかない楽器」で、まさにさまざま角度から“声楽の魅力”をお客さまに感じていただけた時間となったのではないかと思っております。そんなすばらしい皆さまと出会えて、共演できましたこと、私自身も本当にうれしかったです。ブルーローズホールはとてもすてきなホールでした。舞台上からは、数多くのシャンデリアの輝きが本当に美しく目に飛び込んで来きました。
今回歌わせていただいた『若いインドの娘はどこへ』は、魔法の鈴の音を表した部分など、細かい音のフレーズが多く出てくるのですが、本番はその綺麗な光景を目にしながら、シャンデリアのキラキラとした輝きに音を乗せて行くように、歌いました。私にとって思い入れの深い曲を、この『声楽の魅力』の演奏会で歌わせていただけた時間は、とても貴重で幸せな瞬間でした。このすばらしい経験を、さらに今後の自分へと活かしたいと思います。ご来場いただきました皆さまに、ほんの少しでも幸せや感動を感じていただけていたら大変うれしく思います。本当にありがとうございました。
■榎本菜々さん
修士課程 声楽専攻 独唱研究領域2年
(東海大学付属高輪台高等学校卒業)
まずはこの特別演奏会に向け支えてくださったすべての方に感謝申し上げます。創立115周年という節目の年に2日間に渡りサントリーホールを貸し切り、その中で演奏させていただけたことはとても光栄なことでした。“トリ”ということもあり緊張しましたが、それよりもこの演奏会に出演させていただけたことへのありがたさや、たくさんのお客さまの前で演奏できるよろこびの方が強かったです。今回は歌い手もピアニストも学生同士ということでしたので、合わせの段階から試行錯誤しながら準備を進めました。また共演者も高校3年生から大学院2年生までと年齢も幅広く個性も豊かで、選曲や言語もバラバラだったのでリハーサルの段階から聴いていて勉強になりましたし、なにより楽しかったです。