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【第50回東京音楽大学シンフォニック ウインド アンサンブル 特別インタビューシリーズ】第4回 髙松真紀さん(コンサートミストレス)

髙松真紀さんに訊く

(コンサートミストレス)

 

第50回の開催となった今年の定期演奏会コンサートミストレスを務めたのは、大学4年の髙松真紀さん。1年次からシンフォニック ウインド アンサンブルに参加して、今年で4年目。インスペクターの西翔さんと試行錯誤を重ね、140名を超える楽団員の士気を鼓舞して、演奏会を成功に導きました。

 
 

■ それぞれの目標は違えど、演奏会に対する思いはおなじ

 

昨年12月に汐澤先生・津堅先生指揮、外囿先生ユーフォニアムソリスト、そして演奏曲目が決定しました。偉大な先生方と共演できるとわかって、すばらしい経験になると思ったと同時に、50年の伝統を引き継がなければという重責を感じました。

 

東京音楽大学のウインド アンサンブルのよさはなんといっても、学生同士の団結力の強さだと思います。3年生は全パート全員、4年生は選択制ですが、例年は各パートの半数以上、今年はほぼ全員が参加しました。就職活動する人、教員採用試験を目指す人…それぞれ自分の目標を持ちながらも、いい演奏会にしたいというプライドはみんな共通しています。伝統を重んじる大きな演奏会をひとつの目標に向かっていくことで、心をひとつにできたと思います。

 

千葉県での開催は2年ぶりでした。私たちとは3歳ほどしか離れていない地元の高校生が大勢聴きに来てくれるので、感動してもらえる演奏を聴かせてあげたいなと思いました。
2日目の池袋では、これまでに練習を続けてきた場所に帰ってきたという気持ちでした。多くの学生の親たちも聴きに来ていて、本当にこれで最後なのだと感じ、感慨深かったです。

 
 

■ 「自分たちで楽しまなければ、お客様を楽しませることができない」という汐澤先生の言葉を胸に

 

汐澤先生は東京音楽大学の吹奏楽を40年間に渡って指導し、この学校の吹奏楽の礎を築かれた巨匠です。昨年に続いて、2年連続でご指導いただきました。授業中は、強いこだわりを持って教えてくださりました。1部、2部は先生方の音楽を体に染み込ませることを徹底しました。汐澤先生は演奏会をよりよくするためのノウハウをたくさん持っておられ、アンコール(第3部ともいわれるボリューム)に向けて、お客様を飽きさせない工夫、会場をどんどん盛り上げていく必要性を教わりました。「自分たちで楽しまなければ、お客様を楽しませることができない」という先生の言葉がとても大きくて、本番では、みんなで一緒に楽しく音楽をしようという気持ちで臨みました。

 
 

■ 50年の伝統を受け継ぎつつ、自分たちらしさを出したい

 

私は演奏面で楽団員を引っ張るコンサートミストレスとして、西くんは楽団員みんなの士気を高めるインスペクターとして、2年生の時からペアを組みました。50年の伝統を受け継ぎながら、どうしたら自分たちらしさを出せるのか、たくさん話し合ってきました。失敗もありましたが、助手の先生方、サブインスペクターと試行錯誤しながら周りのみんなに支えられて、参加意識の高い熱気あふれる演奏会にできたと思います。演奏会が終わって一週間たちますが、まだ余熱冷めやらぬ心境です。

 
 

■ 扉をたたけば道は開かれます

 

今年は、学内外問わずたくさんの演奏会に恵まれ、東京音楽大学にしかできない、本当に恵まれている環境だと思います。私は栃木県の高校でしたが、都内と違って、生の演奏を聴く機会があまりありませんでした。それでも、いろんなことに興味をもっていたことで、上京して、プロの先生にレッスンをしていただいたり、生の演奏をたくさん聴くことができました。音大をめざす高校生のみなさんには、探求心と勇気をもって、夢に向かって能動的に行動してほしいと思います。扉をたたけば道は開かれますから。

 

 

▲7/11東京芸術劇場

 
 

▼ 東京音楽大学シンフォニック ウインド アンサンブル第50回定期演奏会のインタビューシリーズを掲載しています。
それぞれの思いや本学の魅力などを語っていただきました。

 

・第1回 汐澤安彦名誉教授/指揮

・第2回 津堅直弘教授/指揮・ユーフォニアム協奏曲『皇帝』作曲

・第3回 外囿祥一郎教授/ユーフォニアムソロ

・第4回 髙松真紀さん(クラリネット4年)/コンサートミストレス

・第5回 西翔さん(サクソフォーン4年)/インスペクター

 
(広報課)